余裕のある者に対しては、返済の期日を約束させました。
しかし、不足している者は、十年間の催促を続けたとしても、利息がいよいよ多くなるばかりで、
厳しく催促しても領地から逃亡して自分で証文を捨ててしまい、返済することがないまま終わります。
そうなると、上においては、あなた様が利を好んで士民を愛さないことになり、
下においては、民があなた様に離反して負債を踏み倒したという悪名が広がるでしょう。
これでは、士民を励ましてあなた様の名声を顕彰することにはなりません。
だから、無用で名前ばかりの証文を焼いて、徴収不能の無駄な計算は捨てて、
薛の民があなた様に親しみを感じて、あなた様の名声を顕彰するようにしたまでです。
主君よ、何か疑うべきところがありますか。