北朝鮮が29日、北海道の上空を通過させる形で新型の中距離弾道ミサイルを発射したことなどを
めぐって、韓国では、北朝鮮との対話路線を重視するムン・ジェイン(文在寅)大統領に対し、
今は対話ではなく北朝鮮への圧力を強めるべきだなどと批判する論調が目立っています。

北朝鮮が新型の中距離弾道ミサイルを北海道の上空を通過させる形で発射した事態を受けて、
韓国大統領府は29日、NSC=国家安全保障会議を開きましたが、ムン・ジェイン大統領は
出席しませんでした。

また、今月26日に北朝鮮が短距離弾道ミサイル3発を発射した際、韓国大統領府が当初、
「ロケット弾を発射した」と発表し、その後、弾道ミサイルだと修正したことについて、
保守系の野党などは「意図的に国連安保理の制裁決議に違反しないロケット弾だとしたのでは
ないか」と疑問を呈しています。

こうしたことから、30日の韓国の主な新聞は記事や社説で、ムン・ジェイン政権に対し、
「安全保障の態勢に不安がある」とか、「右往左往している」などと批判し、今は対話ではなく
北朝鮮への圧力を強めるべきだという論調が目立っています。

このように、韓国では、ムン大統領が北朝鮮との対話を重視するあまり、弾道ミサイルの
脅威をわい小化しているという批判が高まっていて、ムン大統領は難しい対応を迫られています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170830/k10011118811000.html