<甲子園>古き良き時代の天然記念物? 高校野球の人気復活
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 サッカー人気に押され気味だった高校野球が、実は勢いを取り戻している。
夏の全国大会で阪神甲子園球場を訪れた観客の総数は一時60万人台まで落ちたが、2008年から昨年まで9年連続80万人を突破した。
こんな高止まりは過去に例がない。8日に開幕した今年の甲子園はどうだろう。【福永方人/統合デジタル取材センター】

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かつて高校野球は「スポ根漫画」の王道だった。
だが、80万人台を回復して間もない09年、岩崎さんが発表したベストセラー小説「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(「もしドラ」)は、それらと一線を画している。

高校野球の魅力は何か。
岩崎さんは言う。「炎天下で投げ続ける投手を見ると心が浄化され、勇気をもらう。投手のような存在がいないサッカーでは、こうはなりません」

「高校野球の経済学」の著者で慶応大商学部教授の中島隆信さんは「市場原理や経済効率が重視される中、高野連のもと商業性を排除した天然記念物のような高校野球の存在価値が高まっている」と指摘する。
「一部の私立校が『プロ野球予備軍』化しているような側面もあるが、すそのまで含めると、全体としては純粋さを保っている。
世の中が目まぐるしく変わる中、甲子園は『古き良き時代』を懐かしむ層もますます引き付けているのでしょう」