未婚・晩婚は、日本社会を物語るキーワードとなった。結婚するか否かは個々人の選択であるにもかかわらず、
日本の人口減少とも関わることから、社会問題と化している。高い生涯未婚率がニュースとなり、いまや自治体が婚活を支援する時代だ。


「これから恋愛・結婚をするもしないも『自由』。仕事、趣味、友人関係のどれに重点を置くかも『自由』。お金の使い方もファッションの
選び方も、健康に対するスタンスも『自由』。そんな独身だから得られる数々の自由がある中で、どんな選択をしていくのか?」と、
木村氏は「はじめに」で問いかける。

 婚活の相談者さんに、「どんな人と結婚したい?」と聞くと、驚くことに大半の人が「普通の子」と答える。
次に多いのは、「好きになってもらえるなら、どういう人でも」という控えめな言葉。ただ、こう答える人も頭の中では同じように「普通の子がいい」と思っている。
いずれにしても、「普通でいいなんて、謙虚でいいんじゃない?」と思いがちだが、決してそんなことはない。

 彼らは女性が集まる場に行くと、けっきょく美しさと若さを優先するからだ。しかし、振り向いてもらえないから、
「やっぱり普通の子」と思い直す。とはいえ、周りを見渡しても、どこへ行っても、「普通の子がなかなかいない」ことにはなかなか気づけない。
40代の独身男性が、「普通の見た目で、普通の年齢で、普通の性格で、普通に家事ができる」独身女性と出会える可能性なんて、限りなくゼロに近いのだ。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/post-6609.php