富山生まれ「極力採りません」「閉鎖的な考え方が強いです」 本間不二越会長、会見で持論 

■「不適切」と怒りの声

 総合機械メーカーの不二越(富山市不二越本町)が5日、本社の東京一本化を発表した会見の席上、
本間博夫会長(71)が採用に関し「富山で生まれ地方の大学に行ったとしても、私は極力採らない
「偏見かも分からないが、閉鎖的な考え方が強い」などと発言した。1928(昭和3)年に富山市で産声を上げた
不二越。その経営トップが、富山生まれを否定するかのような持論を語り、県内企業、行政関係者は
「出身地などでレッテルを貼るのはおかしい」「侮辱だ」などと怒りをあらわにした。学校関係者からは
「富山の若者が閉鎖的とは思わない」と戸惑いの声が上がった。

 本間氏は東京都出身、青山学院大経営学部卒。1970年に入社し2009年に社長、今年2月に代表権の
ある会長に就いた。

 発言があったのは5日、富山市の富山商工会議所ビルで開いた17年5月中間期の決算発表会見。
本間氏は、富山と東京の2本社体制から、8月に本社を東京に一本化する理由について、ロボットを
核とした事業拡大に向け「最先端の情報や優れた人材を獲得するため」とし「富山に優秀な人材がいないわけではないが、
幅広く日本全国、世界から集めたい」と説明した。

 その上で「富山で生まれて幼稚園、小学校、中学校、高校、不二越。これは駄目です」と述べ、
「富山で生まれて地方の大学へ行った人でも極力採りません。なぜか。閉鎖された考え方が非常に強いです」と明言。
一方で「ワーカーは富山から採ります」とも話した。

 県内の経済団体トップや企業経営者からは、批判や異論が相次いだ。富山経済同友会の米原蕃代表幹事(
米原商事会長)は「地方創生の機運が高まる中、時代に逆行している。富山県民を侮辱していると言わざるを得ない」と
語気を強めた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170713-00082031-kitanihon-l16