「加計学園の優遇はなかった」内部から見た獣医学部新設の一部始終
八田達夫:公益財団アジア成長研究所所長

特区では、1つの区域で規制改革が認められれば、
それが他の区域でも自動的に認められるのが原則だ。
したがってこの段階では、最初にどの区域で獣医学部新設が認められたとしても、
当時申請していた3区域(新潟、愛媛、京都)すべてで同じように認められるはずだった。

しかし「1校に限る」という条件が付けられたために、今治市に続いて他の地域で
直ちに新設することは難しくなった。WGとしては、最初の突破口を作れば、
1校も新設しない場合と比べて、その後の新設の可能性がはるかに向上すると
考えていた。しかし、「1校に限る」という政治的な判断は、あくまで
獣医師会の意向に沿ったものであり、「制限せずすべて開放」という立場の
特区WGの側や、ましてや首相が主張したためではない。

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