将来を不安視する質問が出された。世界最強の自動車メーカーとして
盤石の地位を築いてきたトヨタであってもその状況はかなり心配だということだろう。
「東洋経済」によれば、総会最後の豊田章男社長の締めの言葉は、
「株主からの応援にも近い質問にこみあげるものがあったのか、涙ぐみながらの挨拶となった」そうである。

 これは、いかにトヨタが苦境に立たされているかを物語る。トヨタは、従来、
将来のエコカーは水素を使う燃料電池車だと断定して、その開発に集中して来た。しかし、現実には、
電気自動車シフトが世界の流れとなり、昨年秋に、やむなく、EV開発に舵を切った。
その時も、世界トップメーカー、トヨタの意地なのか、EVも含めて何でもできる体制を整えるというような、負け惜しみの発表をしている。


■安倍総理と経産省が日本の針路を誤らせる
 ところが、安倍総理と安倍政権を支えると言われる経産省は、今もなお、
護送船団方式で、全ての自動車メーカーの生き残りを図るため、エコカーと言えない普通のガソリン車にまで
助成措置を続けている。EV普及のための抜本的規制強化やエコカー減税見直しという話は全く聞かない。

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