読売新聞社と韓国日報社の共同世論調査の結果が6月12日に発表され、日韓関係の「今後」に対する両国の意識に大きなズレが生じていることがわかった。

共同世論調査によると、今後の日韓関係について日本では「変わらない」が70%で最も多く、続いて「悪くなる」が20%、「良くなる」は5%だけだった。対する韓国では「良くなる」
が56%と過半数を占め、「変わらない」32%、「悪くなる」7%の順だ。

現在の日韓関係を「悪い」と考えているのは、日本77%、韓国81%と両国ほぼ同じなので双方ともに現状認識は一致していると言えるが、未来に向けての意識が大きくズレているという結果が興味深い。
韓国人はなぜ「良くなる」と考えるのか

日本では「変わらない」が大多数を占めているなかで、なぜ韓国は過半数が「良くなる」と考えているのだろうか。

共同調査した『韓国日報』はその理由を「韓国国民の相当数が慰安婦合意を推し進めた朴槿恵政権に対して否定的な評価をしており、(文在寅)新政権が国民情緒と疎通して、
対日関係を再設定することを期待しているから」と分析している。

つまるところ、文在寅大統領への期待感がそう思わせているということだろう。

実際、今の韓国は文大統領への期待がものすごく高く、反対派たちも手の平を返しているほどだ。

(参考記事:文在寅大統領の支持率がヤバい!! 反対派や他政党議員から「見誤った」との告白も続出中)

ただ、今回の世論調査結果を見た韓国ネット民たちの反応はまた異なるというのが正直なところだ。世論調査では56%の韓国人が今後日韓関係は「良くなる」と答えたが
、書き込みは否定的な意見ばかりが目立つのだ。

「なぜ文在寅政権になったら韓日関係が良くなると考えるのか」

「そんなことはどうでもいいから慰安婦の再交渉をお願い」

「別に日本と関係改善したいと思わないのだが」

「しっかりしろ。悪くなるのが明確なのに、何が良くなるだ」
世界的に見れば険悪ではない?

日韓関係は両国民の大多数が答えている通り、たしかに悪いが、世界的に見るとそれほど険悪ではないという見方もできる。

イギリスBBC放送が行っている「国家イメージアンケート」によれば、日本人の韓国に対する評価は否定派が30%ほどだったからだ。韓国否定派が65%を占めたドイツに比べると、
それほど険悪ではないとも言えるかもしれない。

今回の調査では「日本人は信頼できない」と答えた韓国人が多かったが、また別の調査では日本人を「魅力的な国民」と答えている。日本に対して韓国は“両面性”を持っているという見解で間違いないだろう。

(参考記事:「世界の魅力的な国民2位は日本。1位は…」今、問われる韓国の“市民意識”) https://news.yahoo.co.jp/byline/shinmukoeng/20170619-00072136/