量子テレポーテーション中国で1200キロ先の量子テレポーテーションに成功 サイバ−攻撃からの救いか?

 中国の研究グループが宇宙にある世界初の量子通信衛星「墨子」から、
地球上の2地点に「量子もつれ」光子ペアを瞬時に送ることに成功。
2地点は1200キロ離れており、史上最大の距離。
この成功により、量子テレポーテーションによる、ハッキングが不可能な情報網の創設へと重要な一歩を進めた。

 「量子もつれ」光子ペアを送ることができた距離は以前、最高で数百キロだった。

 20世紀初めから研究者は、暗号化や安全な情報伝達技術の開発を続けている。
現行の情報伝達方法には2つの大きな欠点がある。
量子コンピュータなど強力なコンピュータを利用することでハッキングできるほか、
チャンネルを流れる情報を「盗聴」して、情報を抽出できる。

 いわゆる量子暗号通信はこの2つの問題を解決する。
量子力学の基礎原理である確定性原理により、「第3者」がデータチャネルから情報を解読したり、
暗号化に用いる鍵を盗むことができなくなるのだ。
途中で誰かが量子暗号通信をハッキングしようとすると、光子の性質が変わるため、
もともとの送受信者はその変化を検出して再送信することができる。

 この前、テレポーテーション(瞬間移動)は、ファンタジーの世界の出来事ではなく、
近未来には到達可能な進歩の対象とみなされている。

https://jp.sputniknews.com/science/201706163773267/