スクウェアから1998年にPlayStationにて発売された『ゼノギアス』は、現在でもカルト的な人気を誇る作品だ。
SFやロボットというテーマを題材に、社会問題を扱いつつ重厚な物語が展開されるRPGとなっている。
PlayStationというハードの特性を生かした演出、光田康典氏による繊細ながら力強い音楽など、多岐にわたる魅力を持つ。
しかし、そんな『ゼノギアス』は批判されることも少なくない。同作において議論を呼んでいるのは「ディスク2」問題だろう。

『ゼノギアス』のディスク2では、冒険や戦闘を「プレイ」できたディスク1とは異なり、ムービーを「見ること」がメインとなる。
物語を急いで畳まんとする鑑賞シーンの長さから紙芝居とまで揶揄されることもある。
当時には『ファイナルファンタジー』シリーズに開発スタッフが移ったといった噂も流れたが、
ディレクターをつとめた高橋哲哉氏は海外メディアKotakuの取材に対して当時の事情について語っている。


 正直に言うと、『ゼノギアス』のチームは若く新しいスタッフで構成されており、当時は2年間で開発を終わらせる方向で進んでいました。
 3Dのような新しい技術を学び、社員を育成しながら進めなければいけなかったので、
 スケジュールに遅れが出て、すべてを終わらせることができませんでした。


また高橋氏は、『ゼノギアス』はスクウェアの提案によって、ディスク1で終わる可能性もあったことも認めている。


 それ(ディスク1)で終わらせるのは粗っぽいですし、そうしたとしてプレイヤーは満足できなかったでしょうね。
 そこで、スタッフと開発費、スケジュールを維持したままディスク2を作って終わらせることをこちらから提案しました。





高橋哲哉氏が海外紙に『ゼノギアス』のディスク2問題について語る「正しい選択だったと思う」
http://jp.automaton.am/articles/newsjp/20170616-48986/
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http://jp.automaton.am/wp-content/uploads/2017/06/20170616-48986-001.jpg