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過去にアスベスト使用の公営住宅 全国に2万戸以上 6月12日 19時00分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170612/k10011015121000.html

物件リスト 32都道府県8744戸分
https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/

 発がん性のあるアスベストが過去に使われていた公営住宅が、
全国で少なくとも2万2000戸に上ることが、NHKなどの調査で
初めて明らかになりました。専門家はアスベストを吸い込んだ可能性の
ある人は23万人余りに上ると試算していますが、国や自治体は
こうした実態を把握しておらず、当時の住民に対し、
情報提供などを行う必要があると指摘しています。

 この調査は、NHKと「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」が
行ったもので、聞き取りや情報開示請求を通じて、国や全国の自治体が
保管していた公営住宅の管理台帳などを詳しく分析しました。
 その結果、肺がんや中皮腫などの深刻な健康被害を引き起こす
アスベストが過去に使われていた公営住宅が、全国で少なくとも
2万2000戸に上ることが初めて明らかになりました。

 公営住宅のアスベストをめぐっては、危険性が明らかになった
昭和63年以降、国が全国の自治体などに対策工事を行うよう
通知しましたが、国は公営住宅での具体的なアスベストの使用実態を
把握していなかったほか、自治体も対策工事が行われる前の住民への、
十分な注意喚起は行っていませんでした。

 さらに公害などのリスク評価に詳しい東京工業大学の村山武彦教授が、
アスベストが使われた2万2000戸の公営住宅のうち、
対策工事が行われる前の住民について分析したところ、
アスベストを吸いこんだ可能性のある人は、
23万人余りに上ると試算されました。

 村山教授は、すべての住民に健康被害が生じるわけでは
ないとしたうえで「公営住宅に使われたアスベストによって、がんなどを
 発症する危険性は否定できない。国や自治体は、過去の記録をもとに
 対策工事が行われる前に住んでいた人を中心に、情報の提供や注意の
 呼びかけを進める必要がある」と指摘しています。
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