台湾と日本との二重国籍問題に揺れる民進党の蓮舫代表だが、2017年5月25日の定例会見で、戸籍謄本を公開する考えは「ないです」と強調した。

 これに先立つ5月19日には、日米の二重国籍状態にあった自民党の小野田紀美・参院議員が、米国籍の「喪失証明書」を取得し、二重国籍を解消したとして証拠の写真をフェイスブックで発表している。
 蓮舫氏の会見ではこれを受け、産経新聞の記者から「蓮舫さんとして改めて戸籍謄本の内容を公開する考えはないか」と質問が出たが、蓮舫氏は「ないです」と即答した。

 それでも同記者は説明責任について質問を続けた。蓮舫氏は3月2日の会見で、森友学園をめぐる問題で安倍昭恵・首相夫人が公務員5人をスタッフとしてつけていたとする件で
、昭恵夫人を「公人だと思う」とした上で「説明責任を果たしてもらいたい」と求めている。同記者はこれを引き合いに「(蓮舫)代表は公党のトップという立場にあり、公人中の公人。
国民の中には(二重国籍について)疑惑を持っている方も多いと思うが、その解消に努めるのは民進党のトップの責任ではないか」と問うた。
蓮舫氏「私は整合性が取れていると思います」

 蓮舫氏は「まったくそう思います」とした上で「おそらくいま比喩に使った安倍昭恵さんが公人か私人かの部分での情報公開というのは、フェイスブックで1回お書きになられた
(編注:昭恵夫人の3月23日更新のコメントと思われる)だけで、1回も会見をされていないし、あるいはどこかでお話をされることがないまま、説明しないまま終わらせている。
後から後から森友に関しては情報が出てきて、安倍昭恵さん付きの秘書がプライベートな旅行にも行っているのではないか、旅費はどうなっているか、いろんな問題が出ていることに対して答えていないのはおかしい、と言ったわけであって」として、自身についてこう述べた。

  「その整合性で言うと、私は会見で聞かれたらお話をしていますし、これまでも何度も説明していますし、SNSで喋って終わりというわけではない。そこは、私は整合性が取れていると思います」

 蓮舫氏は台湾人の父と日本人の母の間に台湾人として生まれたが、これまでに、17歳だった1985年に日本国籍を取得し、同時に父親とともに台湾籍を抜く作業をしたと説明している。
ただ、16年9月13日の会見で、同月12日になって台湾籍が残っていたとの連絡を受けたと公表。同日のテレビ番組で「改めて今、籍を抜く作業をしている」と説明した。
ただ、翌10月15日には台湾籍の離脱証明書が区役所に受理されなかったとして、戸籍法にもとづき「(日本国籍の)選択宣言をした」と説明していた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170526-00000017-jct-soci