前川氏「出会い系バーというものがありまして、読売新聞で報じられたが、そういったバーに私が
行ったことは事実です。

 経緯を申し上げれば、テレビの報道番組で、ドキュメント番組で、いつどの局だったかは覚えて
いないが、女性の貧困について扱った番組の中で、こういったバーでデートの相手を見つけたり、
場合によっては援助交際の相手を見つけたりしてお金をもらうという女性がいるんだという、そう
いう女性の姿を紹介する番組だった。

 普通の役人なら実際に見に行こうとは思わないかもしれないが、その実態を、実際に会って話を
聞いてみたいと思って、そういう関心からそういうお店を探し当て、行ってみた。

 その場で話をし、食事したり、食事に伴ってお小遣いをあげたりしながら話を聞いたことはある。

 その話を聞きながら、子供の貧困と女性の貧困はつながっているなと感じていたし、そこで話を
聞いた女性の中には子供2人を抱えながら、水商売で暮らしている、生活保護はもらっていないけれ
ど、生活は苦しい。就学援助でなんとか子供が学校に行っているとか、高校を中退してそれ以来
ちゃんとした仕事に就けていないとか。あるいは通信制高校にいっているけどその実態が非常にい
い加減なことも分かった。
 いろいろなことが実地の中から学べた。その中から、多くの人たちが親の離婚を経験しているな
とか、中学・高校で中退や不登校を経験しているという共通点を見いだした。

 ある意味、実地の視察調査という意味合いがあったわけですけれど、そこから私自身が文部科学
行政、教育行政をやる上での課題を見いだせた。ああいうところに出入りしたことは役に立った。
意義があったと思っている。
http://www.sankei.com/politics/news/170525/plt1705250054-n1.html