懐かしい名前見つけた!

■掃除して次代へつなぐ

 夕闇迫る午後6時。国会正門前に駆け付けた団体職員の石野雅之さん(56)=横浜市青葉区=は仕事の移動中に強行採決を単文投稿サイトのツイッターで知った。

 「議論すればするほど不条理が明確になっていく。こんな法案を30時間審議したからといって採決を強行するなど、日本は議会制民主主義国家ではなくなってしまったかのようだ」

 この4月、初孫が生まれた。育て上げた2人の娘は28歳と30歳になった。募る危機感と愛娘(まなむすめ)たちの顔が重なる。

 「私はいまこの世の中を次代に引き継いでいく立場。まともな社会にしておかないと渡せない」

 路上で声を上げ始めたのは4年前。特定の民族をおとしめ、差別をあおるヘイトスピーチを許せず、立ち上がった。違憲と批判された安保関連法案に反対しようと国会前にも立った。

 既視感を覚える再びの強行採決。「子どもが見てもおかしいことが起きている。現行法でも対処できる事例ばかりで、そもそも必要がない法律だ。にもかかわらず市民を監視し弾圧する効果は絶大だ。許していいはずがない」

 為政者の通底した姿勢を感じている。「人権を否定する政治」だ。「安倍政権にはっきりNO!と言わなければいけない。この社会を次に使う人のためにきれいに掃除してから渡すのが、人のあるべき営みだ」


カナコロの記事だった