習近平政権の国家スローガン「中華民族の偉大なる復興」とは

習近平政権の国家スローガンは、「中華民族の偉大なる復興」と「中国の夢」。

「偉大なる復興」は「アヘン戦争をきっかけに列強諸国により中国は植民地化されたが、これからは中国の時代。
その復讐をして、今度は中国が経済的に植民地化してやる」という心を内に秘めている。

それが如実に表れているのが、この「99年間」という数値なのである。
これは新たな形の「租借」で、これらを拠点に中国は港を軍港化し、中国の安全保障を確保していく野心を「美辞麗句」の下に隠しているのである。

そのことを明確に認識しているインドは、このたびの一帯一路サミットに代表を送らなかった。
中国が「真珠の首飾り」と称されている安全保障(=軍事)戦略を、一帯一路の「海の新シルクロード」に含ませていることを、インドは見抜いているからだ。

「真珠の首飾り」とは、香港からポートスーダンまで延びる中国の海上交通路戦略で、
パキスタン、スリランカ、バングラデシュなどインド用を経由して、モルディブ、ソマリアなどを通り、
マラッカ海峡、ホルムズ海峡などへと触手を伸ばす中国の海路戦略だ。

この海路戦略は、「経済の名のもとの軍事戦略」以外の何ものでもない。

日本がAIIBや一帯一路に参加することは、すなわち中国の世界制覇に手を貸すことなのである。

日本はいったい、何度失敗すれば気が済むのだろう。