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楽天の今江監督続投案、三木谷オーナーが「NO」 田中将大など巡り 三木2軍監督再登板や渡辺直人、小山伸一郎コーチの抜擢も


 楽天の来季監督人事が空転中だ。2年契約1年目を4位で終えた今江敏晃監督(41)の続投案を、三木谷浩史オーナー(59)に突き返されるという想定外の事態に動転した球団側は、どんな代案が〝正解〟なのか分からず右往左往している。

 9日の西武戦(楽天モバイルパーク)は延長12回引き分けで全日程が終了。最終戦セレモニーで今江監督は「クライマックスシリーズ(CS)を懸けた戦いはできたが、一歩届かず悔しい思いをした。期待に応えられず申し訳ございませんでした」とファンにわびた。

 続けて「このチームには足りないことがたくさんある。秋から厳しい練習をしていきたいと思います」と秋季キャンプに言及。「来シーズン、この楽天モバイルパークでCSを皆さんとともに戦いたいと思っています」と1年後のイメージを膨らませるなど、その口ぶりには来季もチームを率いる意欲がみなぎっているように感じられた。

 一方で、森井誠之球団社長(50)は「明日から組閣に向けて動く。すぐに皆さまにできあがった状況でお伝えしたい」としながらも、指揮官とは「これからしっかり話し合って、ということになる」と語るにとどめ、契約2年目の続投を明言しなかった。

 複数の関係者の話を総合すると、球団は監督の首をすげ替える方向に傾いている。

 実は先月下旬に球団幹部らが三木谷オーナーに続投を上申した際に了解が得られず、采配面や球団の宝である田中将大投手(35)の起用法など、疑問点を列挙されたという。

「監督1年目でロクに補強もしてもらえない中でよく戦ったが、上(オーナー)の意見は絶対」(球団関係者)。球団初の交流戦優勝、シーズン終盤までのCS争いなどの材料からゴーサインが出るものと確信していた球団側は、まさかの展開に大慌て。

 今月2日には「続投白紙」が一斉に報じられたが、誰を後任に推せばオーナーのお許しが出るのか、いまだに頭を悩ませている段階だ。

 限られた予算で大物は呼べず、この時期までくると外部の選択肢も限られるため、今回も困ったときの内部昇格が有力。2020年に1軍を率いた三木肇2軍監督(47)の再登板のほか、長らく候補に挙がってきた渡辺直人ヘッドコーチ(43)や、本紙既報通りオーナーの重大関心事である田中将とうまくコミュニケーションが取れる小山伸一郎2軍投手コーチ(46)らの抜擢も、視野に入ってくる。

 ともあれ、今江監督のクビが1年限りで飛べば、球団創設20年で実に6例目。ナインからは「もはや誰が監督をやっても一緒」とあきらめにも似た声が漏れている。


◆楽天歴代監督一覧◆

在任期間 監督 最高位

05 田尾安志 6位

06―09 野村克也 2位

10 ブラウン 6位

11―14 星野仙一 優勝

15 大久保博元 6位

16―18途中※ 梨田昌孝 3位

19 平石洋介 3位

20 三木 肇 4位

21―23 石井一久 3位

24 今江敏晃 4位

※成績不振で6月に辞任