創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題を受け、再出発を図っている最中の旧ジャニーズ事務所(現「SMILE-UP.」)。そのきっかけとなったのが、昨年3月、英国の公共放送・BBCで放送されたドキュメンタリー番組『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル(原題:Predator:The Secret Scandal of J-Pop)』だった。その続編となる番組が、BBCニュースチャンネルで3月30日に放送されるという。

3月30日放送、旧ジャニーズに迫るBBCドキュメンタリー続編の内容とは?

(略)

 そんな中、BBC News Japanのサイトは3月28日に「『捕食者の影 ジャニーズ解体のその後』(抜粋)  昨年の番組続編をBBCが放送へ」「ジャニーズ解体のその後……ほかにスタッフ2人がタレントに性的加害」(原文ママ、以下同)と題した2本の記事を配信。『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』に続く番組『捕食者の影 ジャニーズ解体のその後』が、日本時間同30日午後12時30分よりBBCニュースチャンネルでオンエアされると告知した(日本を含む世界で放送)。

 これは、ドキュメンタリー第1弾にも出演していたジャーナリストのモビーン・アザー氏が新たに取材を行った内容だといい、BBC News Japanのサイトや、公式X(旧Twitter)では全24分の番組のうち、抜粋した約5分の動画を公開した。

「続編では、被害を公表した人たちへの誹謗中傷について切り込んでいるようです。昨年10月には『ジャニーズ性加害問題当事者の会』に所属していた40代の男性が、大阪府内の山中で死亡していたことが伝えられました。公開された番組の抜粋動画では、アザー氏が自ら命を絶った男性の遺族のもとを訪れ、インタビューしている様子が確認できます」(同)

 なお、SMILE-UP.は10月9日に「故ジャニー喜多川による性加害に関する一部報道と弊社からのお願いについて」という文章をサイトに掲載。「被害者でない可能性が高い方々が、本当の被害者の方々の証言を使って虚偽の話をされているケースが複数あるという情報にも接しており、これから被害者救済のために使用しようと考えている資金が、そうでない人たちに渡りかねないと非常に苦慮しております」などと明かし、マスコミへ向けて慎重な報道を促していた。アザー氏との会話の中で、男性の遺族は「そこから誹謗中傷が増えていきました」と語っている。

東山紀之、被害者への誹謗中傷に「言論の自由もある」発言に辛らつな意見

 また、BBCサイドは今年2月、SMILE-UP.社で東山に話を聞いたという。前述のダイジェスト動画では、アザー氏が英語で「直接語りかけていただきたいと思っているんです。(性的虐待を生き延びたサバイバーたちが)真実を語っていないかのようなことをオンラインで書く人たちに、そういう人たちに何とおっしゃいますか?」と問いかけた。

 対して東山は、「言論の自由もあると思うんですね。僕は別に誹謗中傷を推奨してるわけではなく、たぶんその人にとってはそれが正義の意見なんだろうなと思うときもあります。僕自身がそれを言うことによって、誹謗中傷が増える可能性もあるので」と回答。

 さらに、「あなたの会社がそういう風潮を強めているかもしれないと心配することはありますか?」と質問を向けられると、「僕はそのようには感じていません。やはりきちっと被害を受けた方に向き合うという意味では、ちゃんとこちらも毅然とした態度を取るべきだなとは思っています」と述べた。BBC News Japanの記事内では東山のコメントとして、「できることなら、本当にオンラインの誹謗中傷をなくしたい」という一言も付け加えられている。

 この東山の発言について、ネット上では「動画を見て怒りが込み上げてきた。『言論の自由』とはそこで使う言葉じゃないと思う。人を傷つけていい正義なんてない」「誹謗中傷で自殺者が出ていることに対して、『言論の自由がある』って……。社長として、うかつな発言だと思う」「東山さんは被害者への誹謗中傷を止めなければいけない立場。『言論の自由がある』って、絶対にあなたが言っちゃダメ」と、波紋が広っている。

 とはいえ、「本当にこんな回答をしたのなら、東山さんは誹謗中傷で人が亡くなっていることの重さをわかってない。アザー氏との会話は通訳を通しているだろうから、思い違いがあったのかな」「実際の言葉のニュアンスは違うのかもしれない。きちんと映像が公開されてから注視したい」と、冷静に受け止める声もあった。

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