3月22日、韓国・ソウルで行われたパドレスとの開幕シリーズを終えたドジャース・大谷翔平選手(29)はロスに戻るため、仁川国際空港のロビーを通り過ぎた。2~3歩後ろには柔和な表情の妻・真美子さん(27)の姿が。だが、エンゼルス時代からの盟友・水原一平氏(39)はそこにいなかった。

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■「ベットする? 勝ったらいいなあ」

水原氏のスポーツ賭博は、現地の野球関係者の間では知られていた話だったようだ。在米ジャーナリストはこう語る。

「水原氏と親しい人によれば、2年前ほど前から、バスケットボールとサッカーの試合で『どっちが勝つかベットする(賭ける)? 勝ったらいいなぁ』といった会話が何度かあったそうです。スポーツ賭博はカリフォルニア州では違法ですが、38州では合法。ゲーム感覚なので水原氏もハマっていたのかもしれませんが、まさかそれほど巨額の賭けだったとは……」


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昨年6月、本誌は大谷を長年支えていた水原氏の奮闘を“10刀流”と報じた。(1)通訳、(2)ボディガード、(3)グルメ情報収集、(4)キャッチボールの相手役、(5)運転手、(6)トレーニングサポーター、(7)動画撮影カメラマン、(8)審判の心理分析、(9)メンタルサポーター、そして(10)友人――突然、その相棒を大谷は失ったのだ。

「ロッカールームで水原氏の告白を聞いた大谷選手は激しく動揺していたそうです。盟友のトラブルで想像を超える事態に巻き込まれたことに、とても傷ついたと聞いています」(前出・スポーツ紙記者)

傷心の大谷を支えるのは、やはり家族だった。水原氏の解雇で騒然となった開幕第2戦、観客席には大谷の父・徹さん、母・加代子さんの姿が。そして、間に挟まれる形で、左手薬指の指輪が輝く真美子さんが声援を送っていた。

「試合後、真美子夫人はグラウンドに降り、『ドジャース夫人会』の記念撮影を行いました。

同会の公式インスタグラムに投稿された記念撮影写真では、30人近い夫人たちが集まり、真美子さんは3列目の右端に。隣の夫人の肩に腕を回したり、笑い合ったり、素晴らしいコミュニケーション能力を発揮していました」(前出・スポーツ紙記者)

傍らにいることが妻である自分の役目

大谷が水原氏と親しくなったのは日本ハム在籍時代の’14年だった。当時を知る元日本ハムの打撃コーチ、柏原純一さんは言う。

「一平は当時在籍していたメンドーサ選手の通訳をしていて、2人の仲がとてもよかったんです。その輪に翔平が入ったようですね。翔平が渡米を意識し始めてから、一平との距離が近づいた感じがしました。英語やメジャーの流儀など、わからないことが多かったからでしょう。だから僕は、一平の最大の功績は、翔平の“不安感”を取り除いてあげたことだと思っています」

スポーツジャーナリストの小林信也さんも言う。

「大谷選手のいままでの発言からは奥さんに“これを期待する”といった部分がないです。水原氏のほうが、女房役でもありましたね。むしろ奥さんがこれから、“水原ロス”の空白を埋めなければならない感じがします」

冒頭の仁川国際空港では、硬い表情の大谷に対し、真美子夫人の笑顔が際立っていた。前出の在米ジャーナリストは言う。

「水原氏の件は本当にショックで、感情豊かな真美子夫人は思わず涙を流してしまったようです。ただ、すぐに“誰よりも悲しいのは翔平さんだ”と思い直し、彼のつらさや今後の不安をどうやったら取り除けるか考えたそうです。の結果、今季は全試合、大谷選手に同行して観戦し、彼の傍らにいることが妻である自分の役目だと心に決めたといいます」

『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑』の著者で、スポーツライターの友成那智さんは言う。

「水原氏の不在で当面、大谷選手は日常生活の不便さを感じるはずです。特に遠征先では、ほとんど水原氏が買い出しなどの手配をされていたようですから……。メジャーリーガーは専用機で移動しますから、家族を連れて動く選手は多数います。特に夏休み中は、約3カ月間あるので子供連れが多いです。1カ月ぐらいは同行するケースも少なくないです。スター選手は、大谷選手も含めて遠征先は全部スイートルームに泊まる契約になっています」

真美子夫人は“覚悟”を決めているというが、さすがに全試合、現地観戦する夫人は珍しいようだ。

「奥さんと新しい通訳の方がタッグを組んで、大谷選手を支えることになるでしょう。もちろん愛犬・デコピンも現地に連れていくはずです」(前出・友成さん)

全文はソースで
https://jisin.jp/sport/2307412/