ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「アンナチュラル」などで知られる脚本家の野木亜紀子氏が2日、自身のX(旧ツイッター)を更新。日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で、漫画家の芦原妃名子さんが亡くなったことについて触れた。

 野木氏は先月31日にも自身のXを通して「日テレには誠実であってほしい」「起きてしまったことに対しての姿勢が問われています」などと騒動について指摘していた。

 この日は「テレビ局は元々、作家の権利を蔑ろにしがち」と切り出すと「それは原作者だけでなく、オリジナルドラマを書く脚本家に対しても同じ。こっちは一個人で、向こうは圧倒的に巨大な組織」と、一部味方をしてくれた社員はいたとしながらも、脚本家目線での内部事情を明かした。

 また、原作がある作品の脚本を手がける脚本家が、事前に原作者に会うかどうかについてSNSではさまざまな作家が意見しており「脚本家が好むと好まざるとに関わらず『会えない』が現実で、慣例」とつづると「良くいえば『脚本家(あるいは原作者)を守っている』のであり、悪くいえば『コントロール下に置かれている』ことになります」と説明した。

 また「事前の話ではなく、脚本を作っていく中でのやり取りの話」として「脚本家からしたら、プロデューサーが話す『原作サイドがこう言ってた』が全てになります」と作家の立場を示すと「私自身も過去に、話がどうにも通じなくて『原作の先生は、正確にはどう言ってたんですか?』と詰め寄ったり、しまいには『私が直接会いに行って話していいですか!?』と言って、止められたことがあります。(後に解決に至りましたが)」と多少のトラブルがあったことも告白した。

 こういった脚本家が置かれている環境について「先生からのご指摘や感想のお手紙(メールなど)が脚本家に直接開示される状態のほうが、誤解や齟齬が少ないし、安心だなと思えます」と自身の感覚を示し「原作の先生がどう思ったかは、脚本家としてめちゃくちゃ気になることなので。原作がある作品に携わっている多くの脚本家は、ほとんどがそういう気持ちなんじゃないかなと思います」とつづった。 

 なお、野木氏は「今回のドラマがどうだったかはわかりません。作品によって異なります(中略)あくまで一般論(この12年で私が見知った範囲内)の話です」と太字で注釈を付けている。

東スポWEB
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