12月27日、自身がレギュラーコメンテーターを務めるラジオ番組で「すい臓がんのステージ4」だということを明かした経済アナリストの森永卓郎氏(66歳)。森永氏はラジオで「抗がん剤治療は外来で受けて入院もしない」と語り、現在の暮らしは「以前と何も変わらない」と言う。森永氏はなぜ自身の病状を公表したのか、そして現在の状況は──本人がその想いについて語った。

 ステージ4の段階での公表となったのは、すい臓がんが“サイレントキラー”と呼ばれる通り、発見に時間がかかる病気だったからだという。

「11月に人間ドッグを受けたんですが、その時に影が写っているというので、その後に何回受けたかわからないぐらい、いっぱい検査を受けました。原因の特定に長い時間がかかって、わかったのがごく最近のことで、すぐに発表しました」

 なぜ時間がかかったかについては、森永氏の長男で同じく経済アナリストの森永康平氏(38歳)がYouTubeチャンネルでこう発言していた。

「すい臓がんのステージ4だと診断された時、まだ確定診断ができないからセカンドオピニオンを取りに行こうという話になった。(中略)でもすい臓はきれいだと。すい臓はきれいだから『胃がんじゃないか』という話になった。でも検査の結果、胃がんじゃない。でもすい臓のあたりに影がある。それに実は腹水がたまっているんですよ。(中略)すい臓の裏にある腺がんと言われるものなんじゃないかという話ではあったのですが。診断が転々としていた」

(略)

新刊は「7割がた書き終えました」

 森永氏は病気がわかった後も痛みなどはなく、「何も変わってない。むしろとても元気です」と話す。2024年は闘病生活が始まるが、今後の仕事や生活はどうするつもりなのか。

「当面、新規の仕事は全面停止しています。30年以上前から都心から1時間半ほどかかる所沢に住んでいて、かつては都内の事務所と所沢の自宅を行き来していました。テレビの収録などで早朝や深夜に及ぶなど家に戻れない時は事務所のソファで寝泊まりをしていました。ですが、これからは原則として東京には行かないつもりです。

 今、最大の関心事は、死ぬ前に、これまで様々な事情で書けなかった日本経済の真実を明らかにする本を完成させることです。7割がた書きあがりました。2024年春までに出したいと思います」

 闘病中でも“森永節”は変わらず1月1日には長男の康平氏とのラジオ「文化放送 新春経済スペシャル 森永卓郎と森永康平の親子経済学」に出演し、現在の暮らしぶりなどを話すという。森永氏は2023年5月には財務省を強く批判した著書『ザイム真理教』がベストセラーになった。次回作はそれ以上の話題作になりそうだ。

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