日刊スポーツ2023年12月22日20時15分
https://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/202312220001378.html

箱根駅伝に2年ぶり2度目出場の駿河台大が22日、埼玉県内の同大で練習を公開した。初出場した22年大会は19位。7区を走り区間15位だった新山舜心(としむね)主将(4年)は「1年間苦しかったが、箱根に出られるこの気持ちに変えられるものはない」と心待ちにした。

チーム改革が実り、2度目の箱根路を勝ち取ったが、その裏には苦悩があった。2年連続出場を目指した昨年は予選会で19位に沈み本大会切符をつかめず。「(箱根に出場できて)燃え尽きてしまった感覚があった」とチーム状況を回顧した。危機感を覚えた新山は、主将として寮生活のルールを厳格化。消灯時間を徹底的に守らせるなど競技に集中できる環境を整えた。しかし、この取り決めに不満を示す選手が続出し、昨年9月から約20人が退部。4年生は半分以下の6人にまで減った。

それでも出場権を勝ち取れたのは、残った仲間の存在があったからこそ。「思い悩むこともあったけど、4年生がいて救われた。心からありがとう、と」と照れくさそうに笑った。夢舞台での目標は「往路でシード圏内に入ること」。感謝を胸に、最高の走りを見せる。【村山玄】