酷い話だな

映画『セーラー服と機関銃』の主題歌は、もともとキティ・レコードに属する作曲者の来生たかおが歌う「夢の途中」に決まっていて、レコーディングまで行われていた[注 1]。当時、デビュー5年目の来生は作曲家としては認知されつつあったが歌手としてはいまだ無名、やっと「Goodbye Day」がドラマ主題歌となり注目を集め始めていた頃だった[2]。しかし、監督の相米慎二が「薬師丸ひろ子に歌わせる」と、キティ・フィルム代表、キティ・レコード社長の多賀英典に言いだし、来生は楽曲のみ残して歌手としては下ろされることになった[3][注 2]。この件で、たかおの姉でもある作詞者の来生えつこが激怒し、あわやキティ・レコードからCBSソニーへ移籍寸前までいった。それを引き止めるため、多賀が「両方ともヒットさせる」と宣言し説得した[5]。