Jリーグは19日、東京都内で理事会を開き、開幕時期を現行の2月から8月に変更する「秋春制」へのシーズン移行を全会一致で決定した。2026年から実施する。会見した野々村芳和チェアマン(51)は、降雪地クラブ対策を中心に約100億円規模の準備をしていることを表明した。

 Jリーグは、北海道、東北、北信越など降雪地クラブ対策として、冬場の練習を可能にするエアドーム建設を挙げた。同施設の販売、施工などを手掛けるASJapan社(東京都港区)の小谷豊社長(61)はスポーツ報知の取材に「良い環境で練習ができる」と明かした。

 メリットは建設期間の短さだ。「テントを空気で膨らますだけなので、作業員10人ほどで2~3日間で作れる。費用は10億円かかると言われるが、サッカー場1面なら2~3億円で可能。24時間、空気を送り続けても電気代は月に20~30万円です」

 強度面も不安は少ないという。「1平方メートル当たり、250キログラムの荷重と125キロメートルの風荷重に耐える強度がある。ドーム型なので雪が積もることがなく、重さは耐えられる。温度や気圧をコンピューターで調整できる。海外のトップチームは天然芝の上にエアドームをかけている。冬場でも芝を育てられる透明幕や紫外線、特殊なライトを当てて芝の育成を促せる」

 課題は、特に下位リーグのクラブにとっては手が出しにくい建設費だが、今回のシーズン移行に伴い、Jリーグが支援を検討している。練習環境の問題は、エアドームで解決できそうだ。

 降雪の多い国では、リーグ主導で室内練習場の整備が進んでいる。北欧・フィンランド1部リーグの全クラブはドーム型の室内施設を保持しており、公式戦と同規格の室内人工芝ピッチを保有することが推奨されている。

 同リーグ関係者によると、冬場に練習を外で行うかどうかの判断基準は「氷点下5度を下回るかどうか」という。氷点下5度より気温が下がると、選手のコンディションや除雪作業による芝の悪化を考慮して外での練習を回避し、室内のドーム型練習施設を使用する。

 さらにフィンランドでは、このドーム型室内ピッチで公式戦も行う。同リーグは春秋制で4月開幕だが、カップ戦は1月下旬に幕を開ける。各クラブは室内ピッチに観客席を用意するなどの工夫をしている。「天井に当たったらスローインからスタート」という公式ルールもあるという。リーグ関係者は「(首都の)ヘルシンキだけでなく、どの地域にも必ず(室内ピッチが)ある」と語る。(岡島 智哉)

2023年12月20日 5時15分スポーツ報知
https://hochi.news/articles/20231219-OHT1T51226.html

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