サッカーのJリーグに加盟する複数クラブが、国税局から申告漏れを指摘されていたことが9日、スポーツ報知の取材で分かった。
今年の春頃からの税務調査で、外国人選手の報酬に課される所得税や住民税が契約実態に見合わないケースが複数あったことが判明。
事態を重く見たJリーグはJ1〜3の全60クラブに対し、適切な納税を行うよう通達を出した。修正申告となった場合、クラブ経営に影響を及ぼす規模となる可能性がある。
Jリーグの関係者によると、今春頃から各地の国税局が外国人選手に税務調査を行った。調査の中で、外国人選手の契約と納税が実態に即した形になっておらず、当局から修正申告が必要との指摘を受けたケースがあった。
G大阪は過去に所属した選手について指摘を受け、対応を進めているほか、名古屋なども対象になっている模様だ。

 外国人選手の多くは国内で課される税について、クラブ側が負担する契約を結んでいる。クラブ側は外国人選手と契約する際、国内の滞在期間や契約年数などに応じて「非居住者」とするか、「居住者」として納税する。
滞在期間など様々な制限が課される「非居住者」とする場合は、所得税だけの24・42%が適用され、課税所得が4000万円を超える「居住者」の場合は、所得税や住民税などで55%以上となる。
1億円の報酬を受ける選手で、すべてが所得となるケースでは「非居住者」の課税は2442万円、「居住者」であれば、5500万円となる。その差額は3000万円以上になる。

関係者によると、複数のJクラブが税率の低い「非居住者」として申告していたとみられる。国税当局は選手の契約内容や居住実態などを調べた上で、約30%税率が高い「居住者に当たる」と判断した。

伸びてるならこんな風にはならない