2023年ももう終盤。出演したテレビ番組での発言をネット記事で取り上げていただくこともあり、定期的に何かしら炎上をする。振り返ると、3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について、「WBC見ていません」と発言したことが今年一番燃えた。日本が優勝した後、とある番組で「WBCいかがでしたか」と聞かれた際、僕を含む出演していたコメンテーター全員が「WBCを見ていない」と答えたのだ。

世間が湧いている事柄になびかないことが番組のスタンスでもあるので、その場は笑いが起きて、むしろ誰も見ていなかったことが“正解”とも言える状況で終わった。ところが、それがネット記事になって番組の色を知らない人たちに広まると、「そんなことも勉強せずに何がコメンテーターだ」とか「世間が盛り上がっていることに水を差して何が楽しいんだ」といった批判のコメントであふれた。特に僕の場合は「日本人が喜んでいることに水を差すのは反日外国人に違いない」ということで、個人のSNSにも知らない人から罵倒(ばとう)のDMをたくさん頂いた。

僕は元々スポーツに興味が一切ないし、どこの国の誰が優勝しようと僕個人には何の関係もないというスタンス。個人的な知り合いが出ていない限り、テレビの前に座って応援しようだなんて気持ちになることはまずない。ましてや、VHSでテレビ番組を録画していた時代に、何度も野球中継の延長のせいで録画に失敗していた恨みがあり、どちらかというと嫌い側のスポーツだ。

もちろん、ニュース番組に出演してその話題についていかなければいけない時は、あらかじめ勉強するが、そうでない番組なら事前勉強するわけもない。阪神タイガースが日本一になったのを機に、関西のテレビ番組で野球にまつわるロケがあった。野球を知るようになって、その魅力を見直しつつあるが、それでも自発的に見てみようというレベルにはまだないのだ。

「WBC見ていません」発言に関しては、個人のYouTubeライブ配信で「水を差すような発言をしたことに関して、一切謝罪する気はございません」とキッパリとお断りさせていただいた。それがまたニュース記事になり、なぜかそちらの記事では逆に僕を応援してくれるコメントが多かった。ネットの反響なんて、その日の皆の気分次第だ。

今年は「野球ハラスメント」というワードも話題になった。野球に興味のない人に野球の話題を無理強いしたり、見ていないことを「ありえない」とおかしい人扱いしたりすることを、そう言うらしい。この定義で言うと僕も数々の野球ハラスメントを受けてきたことになるが、正直こんなレベルのことまで「ハラスメント」に認定していいのか疑問だ。

※続きは以下ソースをご確認下さい

11/21(火) 17:40
大手小町(読売新聞)

https://news.yahoo.co.jp/articles/fa69ad844fde599a631da736b614c500765bb103