https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/839203
2023年11月15日(水) 21:23

ジャニー喜多川氏から性被害を受けたと訴え、「当事者の会」に所属していた40代の男性が亡くなったことを受け、「SMILE-UP.」(旧ジャニーズ事務所)はJNNの取材に対し、被害者らに対して相次ぐ誹謗中傷について「今後は法的に対応できないか検討している」との立場を明らかにしました。

捜査関係者によりますと、ジャニー喜多川氏から性被害を受けたと訴える「当事者の会」に所属していた40代の男性は先月中旬、大阪府箕面市の山の中で見つかり、その後、死亡が確認されました。近くには遺書のようなメモがあり、自殺とみられています。

男性の遺族は公表したコメントの中で、今年5月に「SMILE-UP.」側に男性が被害を訴えたところ「5か月以上連絡は一切ありませんでした」とし、さらに、9月に再度告発をしたあとも「なんの応答もなく放置され、彼の焦燥感、悩みは深まっていました」と訴えています。

こうした訴えについて、「SMILE-UP.」(旧ジャニーズ事務所)はJNNの取材に対し「5月時点では被害者窓口機能が立ち上がっておらず、その後、再発防止特別チームの提言により、被害に遭われた方へのご連絡は、第三者である救済委員会に全て委ねることとなりました。救済委員会からは2回、心のケア窓口からは2回、ご本人に折り返しご連絡していると伺っております」と、これまでの対応状況について説明しました。

また、男性の遺族は、亡くなった男性への誹謗中傷について「彼は事務所に対して誹謗中傷への対策も求めていましたが、事務所幹部は会見で『誹謗中傷をやめてください』と呼びかけるのみで、具体的な措置を講じていませんでした」「彼の心労は、元々抱えてきた性被害のトラウマの再燃とも相まって、一層深刻なものになっていました」としていました。

「SMILE-UP.」は「弊社としては、繰り返し被害者への誹謗中傷をしないようにお願いするなど、弊社側でできることは取り組んでまいりました。しかし、このようなことになり、何も返す言葉はございません」としています。

そのうえで、「今後は、被害にあわれた方やご家族等に対する誹謗中傷は法的に対応できないか検討しております」とし、今後、事務所として被害者側に対する誹謗中傷への法的措置を検討していることを明らかにしました。