2023/10/19 05:00

亡父の演歌魂を娘が継承-。女優、工藤夕貴(52)が、2007年に死去した歌手、井沢八郎さん(享年69)の名曲「あゝ上野駅」をカバーし、11月8日にCD&配信で発売することが18日、分かった。
1984年にデビューした元アイドルは、演歌に初挑戦することになり、「父の供養になれば。演歌の新人として歌い継ぎたい」とにっこり。歌手、五木ひろし(75)が作曲した28年ぶりの新曲とのカップリングになる。

工藤は来年、芸能生活40周年。高度成長期の集団就職を歌ってミリオンセラーとなった井沢さんの「あゝ上野駅」が発売された1964年からは60年を数える。そんな節目を前に〝歌い継ぐ〟ことを決めた。

アイドル時代と変わらないスレンダーなドレス姿で東京・大手町のサンスポ編集局を訪問した実力派女優は「『あゝ上野駅』は独特の節回しなので、
父から『難しいよ』と言われていたんです。五木さんもカバーしているけど、ポップスばかり歌ってきたし、荷が重かった」と本音を吐露。
ところが、今年4月に日本歌手協会主催の歌謡祭で歌ったところ、五木から「お父上が見える。ぜひカバーを」と絶賛され「その気になっちゃった」と無邪気に笑った。

知人の歌手で構成作家、合田道人(61)からもカバーを勧められていたこともあり、話はトントン拍子に進展。カップリングは「あゝ上野駅」のアンサーソングとして、合田作詞・五木作曲の両A面「父さん見てますか」に決まり、1995年以来28年ぶりの新曲となった。

9月中旬にレコーディング。「あゝ上野駅」の冒頭はバラードにアレンジされ、五木もギターで参加した。2曲とも甘いハイトーンボイスの父親譲りの伸びやかな歌声が光り、
こぶしもビブラートも利かせた演歌に仕上がった。「父さん-」では♪辛いという字に 一本たせば 幸せなんだと 教えてくれた、の歌詞が哀愁を誘う。

https://www.sanspo.com/article/20231019-BUBLSVFI3JMW7LNEK6EJHFFT7M/