2023/10/18 19:00

 故ジャニー喜多川氏による性加害問題で、旧ジャニーズ事務所(現・SMILE―UP.)の副社長を引責辞任し、その後嘱託職員として在籍していた白波瀬傑氏が、15日付で嘱託職員としての契約も終了し、事務所を退職していた。18日に事務所が朝日新聞の取材に明らかにした。白波瀬氏は現在、関連会社も含め契約関係になく、グループ会社に就職した事実もないと説明。一方で、被害に遭ったとして補償を求める人の在籍確認などを行うにあたり、事務所は「引き続き、協力してもらう予定」としている。

 事務所によると、白波瀬氏は、副社長を引責辞任した後、嘱託社員として、役員としての業務や広報やメディア関係の業務の引き継ぎを行っていたという。

 同社が設置した再発防止特別チームの調査報告書で、白波瀬氏は、ジャニー氏の姉で、経営の実権を握っていた故メリー喜多川氏や、前社長の藤島ジュリー景子氏らと共に、ジャニー氏に対する監視・監督義務を全く果たさず、性加害の継続を許す要因になったなどと指摘されていた。

 ただ、同社が9月7日と10月2日に開いた会見には欠席。説明を求める声が上がっていた。2日の会見で東山紀之社長も白波瀬氏について「説明責任はあると思う」と述べている。

 調査報告書によると、白波瀬氏は、メリー氏に誘われ、1975年に「渡辺プロダクション」からジャニーズ事務所に入社。82年に創設された宣伝部で宣伝を担当。メリー氏の指示で、取材対応などを行っていたという。96年に取締役に就任。2019年に副社長に就任した。

https://www.asahi.com/articles/ASRBL61TVRBLUCVL02Q.html