スポーツ報知
2023年10月2日 7時0分
https://hochi.news/articles/20231002-OHT1T51022.html

第100回箱根駅伝予選会(10月14日、東京・立川市)で、11年連続51回目の本戦出場を目指す東海大は、エースの石原翔太郎(4年)と3年生主将の越陽汰が欠場することが分かった。

予選会は各校が14人を登録し、その中から12人が一斉スタートのハーフマラソン(21・0975キロ)に出場。上位10人の合計タイムで、例年より3増の13校の出場枠を争う。東海大の両角速監督(57)は1日、右足底痛から復帰途上の石原と、本来の調子ではない越を2日提出の登録メンバー14人から外す考えを明かした。「石原も越も将来がある選手なので無理はさせられません。2人とも箱根駅伝本戦には十分に間に合う見込みです。予選会は厳しい戦いになることは覚悟しています。チーム総力戦で臨みます」と両角監督は厳しい表情で話した。

石原は学生3大駅伝区間賞獲得率75%を誇る東海大の大黒柱だ。1年時は全日本大学駅伝4区、箱根駅伝3区で区間賞。2年時は故障で3大駅伝全てを欠場したが、3年時は全日本大学駅伝3区で区間賞。箱根駅伝では花の2区で4位と好走した。8月、中国・成都で行われたワールドユニバーシティゲームズ5000メートル決勝では14分16秒43で4位と健闘。その後、チームの夏合宿に合流したが、右足底を痛め、練習を中断した。「現在は軽く走り始めています」と両角監督は状況を説明した。

越は9月23日に調整の一環として出場した日体大長距離競技会1万メートルで30分41秒98を要した。自己ベスト記録(28分48秒37)から2分近く遅れ、本来の力を発揮できていない状況だ。

当初、東海大は予選会突破は確実と見られていたが、一転、予断を許さない状況になった。ただ、9月23日の日体大長距離競技会1万メートルでは余裕を持った走りで、鈴木天智(2年)が28分56秒95、兵藤ジュダ(2年)が29分8秒11と自己ベストをマークするなどプラス材料もある。ハーフマラソン日本高校最高記録(1時間3分15秒)を持つ南坂柚汰(1年)ら新戦力も台頭している。

第100回箱根駅伝の本戦まで、ちょうど、あと3か月。駅伝で抜群の強さを持つ石原と、1年時には7区3位、2年時には準エース区間の4区で9位と安定した成績を残した越は、本戦には鮮烈復帰できる可能性が大。予選会を突破すれば、本戦で3年ぶりのシード権(10位以内)奪回も見えてくる。

来年1月2、3日に新春の箱根路に立つため、10月14日に試練の立川決戦に挑む。5年前の第95回大会覇者。東海大の真価が問われる一日になる。