9/8(金) 7:32配信

双葉社 THE CHANGE
石川浩司 撮影/有坂政晴

 伝説の深夜番組『平成名物TV 三宅裕司のいかすバンド天国』(1989年2月11日~90年12月29日/TBS系)、通称「イカ天」は空前のバンドブームを巻き起こした。毎週土曜の深夜1時~3時という時間帯にもかかわらず、最高視聴率は7.8%という、いまでは考えられない驚異的な数字をたたき出した。
 その第3代グランドイカ天キング「たま」。ランニングシャツ姿でパーカッションを演奏した石川浩司は、バンドだけでなくイカ天ブームそのものを象徴する存在だった。
 バンド解散から20年。ミュージシャン石川浩司の「THE CHANGE」とはーー。
【第4回/全5回】

■【画像】「インスタント麺の袋は2000枚、空き缶は3万個あります」日本一ランニング姿が似合う62歳、石川浩司

「僕が一番最初に個人名義で出した本はインスタントラーメンの図鑑でした」

 緑色のTシャツ姿で「THE CHANGE」の取材に応える石川さん。バンド「たま」のパーカッション担当として、伝説の深夜番組『イカ天』出演から鮮烈なデビューを飾り、紅白歌合戦にも出場したミュージシャンだ。そして、稀代のコレクターとしても知られている。

「上京してきたときにアパートで貧乏暮らしだったんですけども、貧乏でも何か集められるものはないかなと思っていたんです。そしたら、“そうだ!食べているインスタントラーメンの袋とか飲んでいるジュースの缶を集めたら面白いんじゃないか”と思って……。

 一人暮らしのときは、毎日1食、時には3食ラーメンを食べてました。だから、“1日1食は必ず食べる”と自分の中で掟を作って、毎日違う商品の袋麺やカップ麺を食べて、それをスクラップブックに貼るというのをやりはじめて、日記も添えるようになったんです。僕はとにかく一旦楽しいなってことを始めるとやめないんですよ。結婚してからはさすがに毎日は食わないから数は減りましたけどね」

 石川さんは結婚した後、1989年に「イカ天」出演、翌年『さよなら人類』でメジャーデビューを果たした。結婚するまでに書き溜めた「麺日記」は18冊にもなったという。売れない頃から集めていたインスタントラーメンの袋は、最終的にはどのくらいの数になったのだろうか。

「最終的にというのはないんです。いまも集めているので(笑)。本を出したのはデビューの頃だから、もう30年くらい前になります。そのときに800くらいだったかな。いまは、たぶん2000は超えてると思います」

 2000以上!? インスタント麺にそれだけの種類があることにも驚くが、一度始めたら興味がある限りやめないというその継続力に感服する。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/0522eefba1e79683e5a6b1edf1cbc1463434b117
https://i.imgur.com/msi0Qfb.jpg