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松井は犠牲者。長嶋茂雄には逆らえない


長嶋茂雄の携帯電話が鳴った。
ニューヨークにいる松井秀喜からのものだった。
「監督がもらうのは当然ですが、僕がもらっていいのでしょうか。お断わりしようと思うのですが」
その時の長嶋の答えは、 「一緒にもらうんだから価値があるんだ。いいんじゃないの?」
その結果、5月5日、東京ドームでの松井の引退式の場が、長嶋との国民栄誉賞の共同受賞の場になった。 


気の毒に、こんな受賞の言葉があるか?


松井秀喜

私はこの賞をいただき、大変大変光栄ではありますが、同じくらいの気持ちで恐縮しています。
 私は王さんのようにホームランで、衣笠さんのように連続試合出場で何か世界記録をつくれたわけではありません。
長嶋監督の現役時代のように日本中のファンの方々を熱狂させるほどのプレーをできたわけではありません。