英国で大きく意識が転換するのは、テレビの子供向け番組の人気司会者、ジミー・サヴィル氏が未成年者に強姦や性的虐待を繰り返していたことが発覚してからだ。

2011年10月29日にサヴィル氏が亡くなった後、レイプされたという証言が続出し、被害者は10歳未満の児童を含む男女200人以上におよんだ。

サヴィル氏は慈善活動家としてチャールズ皇太子やサッチャー首相と親交を深め、その社会的信用と権威性を武器に少年少女を意のままに操っていた。

「サヴィルとバッキンガム宮殿、BBCは邪悪な三角関係にあった」と批判するアザー氏が、全く同じような構図で少年たちを凌辱したジャニー喜多川氏に関する取材を日本で敢行し、ドキュメンタリー番組に仕立てて、この問題に無関心な日本社会に疑問を突きつけたのだ。