とんだもらい事故≠セ。タレントのユージ(35)と元TBSでフリーの吉田明世アナウンサー(35)がパーソナリティーを務めるTOKYO FMの情報番組が、保険金不正請求問題の渦中にある大手中古車販売業ビッグモーターのCM放送を中止したことが20日、分かった。TOKYO FMが取材に認め、ビッグモーターに「誠に遺憾」と表明した。

 ビッグモーターの一連の問題では、同社のCMキャラクターを務める俳優の佐藤隆太(43)の所属事務所がCM契約解除に向けて協議している。

 騒動は拡大するばかりで、ユージと吉田アナがパーソナリティーのTOKYO FM情報番組「ONE MORNING」(以下、ワンモ=平日午前6時)が同社のCM放送を中止したことが判明。テレビ、ラジオの番組で同社のCM放送中止が明るみに出たのは、これが初めてだ。

「ワンモ」はさまざまなニュースを伝える情報番組。ユージと吉田アナがトークし、専門家が深掘りして解説する。これまでのCMでは「クルマを売るならビッグモーター♪」でおなじみのフレーズが流れていた。ラジオ局関係者の話。

「ビッグモーターの問題が明らかになって『ワンモ』は急きょ、同社のCM放送を中止しました」

 TOKYO FMは取材にCM放送の中止を認めた。その上で「ビッグモーター社が公表している特別調査委員会の調査報告書の内容から、同社の保険金水増し請求問題が明らかとなり、弊社スポンサーの当該問題に対しては弊社も誠に遺憾に思っております」と答えた。

「『ワンモ』の20日放送ではACジャパン(旧公共広告機構)のCMが放送されました。ここがビッグモーターのCM枠だったと思われます」(前出関係者)

 一連の問題で被害を受けるのは、テレビよりラジオとみられている。

「ビッグモーターはテレビよりラジオの番組にCM出稿する傾向にあります。クルマの中でラジオで交通情報を聞く人に訴求したいからです。そのため、被害を受けるのはラジオの番組でしょう」(広告代理店関係者)

 実際、「ワンモ」でCM放送したり、番組内の企画でスポンサードしたりしているのはビッグモーターのほか、スズキ、BMW、オートバックスなどクルマ関連の企業が並ぶ。

「ワンモ」ももらい事故≠フ対応に苦慮している様子がうかがえる。

「情報番組ですが、ビッグモーターの問題を取り上げていません。スポンサーであることを考慮したと言われています」(前出ラジオ局関係者)

 これにTOKYO FMは「現時点においては取り上げておりませんが、スポンサーであることを考慮して意図的に取り上げていないということではありません。今後は事態の推移を見ながら必要に応じて、取り上げてまいります」と回答。忖度でスルーしているわけではないとした。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/270295