――日本サッカー協会の審判委員会はJ1第15節までに誤った判定が58件(主審31、副審27)あったと発表しました

清水「58件も…ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が大忙しだったってわけだね」

――今季は特に不可解な判定が多い

「VARの影響だよ。判定してもVARが介入して覆されるという思いがある。主審も副審もビビっているもの」

――自信を持ったジャッジが少ない

「だろ〜。いまJの審判に必要なのは『ルールブックはこの俺だ!』と胸を張って言える威厳だね。VARの導入前は『黙ってろ! 俺がファウルと言ったらファウルなんだ!』なんて言ってくる審判はたくさんいたからね。VARの介入を無視するぐらいのことがあってもいいと思うよ」

――威厳といえば、審判委の扇谷健司委員長は5月14日のJ1第13節で鹿島FW鈴木優磨が得点後に主審をにらみつける行為に苦言を呈しました

「鈴木は素晴らしいFWだけど、あの行為は見ていて不快だったね。その前にVARの介入でゴールを取り消されたのが理由なんだろうけど、主審が『なんだ、その態度は!』と注意しなきゃ。それでも聞かなきゃカードを出せばいい」

――今回の発表では審判は実名が伏せられているのに、鈴木は名指しされていることを鹿島は問題視し、審判委に抗議文を送付しました

「それだけ審判とJクラブの間に大きな不信感があるということさ。解決するには両者がきちんと話し合いをすることしかないよ。試合をするたび両方に不満がたまっている。もう、待ったなしさ。このままではサッカーの審判になりたいと思う人がどんどん減っていくぜ」 (元J1仙台監督=聞き手・久保武司)

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