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2023/05/15(月) 00:38:04.94ID:F4ZPo1og9延長10回スクランブル登板で満塁を無失点
アスレチックスの藤浪晋太郎(29)が12日(日本時間13日)、本拠地で行われたレンジャーズ戦で、2点を追う延長10回一死一、二塁の場面で救援登板し、1四球を与えて満塁にするも無失点で切り抜け、その裏、ブレント・ロッカー(28)の逆転サヨナラ3ランが飛び出してメジャー初勝利を手にした。
当初、登板予定はなかったが、マーク・コッツェー監督のスクランブル要請に応えたもの。地元メディアは藤浪が試合後のロッカーでチームメートから祝福のビールかけを受けたことを伝えている。
「藤浪の登板は避けたい」という予定をコッツェー監督が変更
待ちに待ったメジャー初勝利はドラマチックな幕切れで手に入れた。
5−5で迎えた延長10回。無死二塁からスタートするタイブレークで6番手のザック・ジャクソンがジョシュ・スミスに四球を与えた。
レオディ・タベラスにバントで送られ、一死二、三塁となり、代打のアドリア・ガルシア、マーカス・セミエンに連続タイムリーを許して2点を勝ち越され、さらに一死一、二塁と続くピンチに藤浪がマウンドに上がった。
地元紙のサンフランシスコ・クロニクルによると、藤浪は10日のヤンキース戦で、2回3分の1、35球のロングリリーフを投げていたため、当初、コッツェー監督は、「藤浪の登板は避けたい」と考えていたという。
だが、指揮官は、これ以上の失点は許されない緊急事態にスクランブル発進させることを決意。
その登板指令を藤浪も受け入れ、メジャーで7試合目となる救援マウンドに上がった。使いべりしない頑強な肉体も、藤浪の長所のひとつだ。
先頭のロビー・グロスマンに対しストライクが先行。最後は154キロのストレートを外角に決めて見逃しの三振に斬って取る。
続くネート・ローも、スライダー、スプリットで、カウント0−2と追い込んだ。だが、そこからボールが3つ続き、ファウルをひとつ挟んで結局、四球を与えて満塁となった。しかし、藤浪は落ち着いていた。
ジョシュ・ヤンをストレート2球で追い込んでから最後は、見送ればボールとなる外角へのカットボールに手を出させてライトライナーに打ち取って無失点でピンチを切り抜けて見せたのだ。
14球中ストライクが9球。打者3人にストライクを先行させた。無失点に抑えた2日前のヤンキース戦に続き、制球力に改善を見せて、藤浪がマウンドを降りると、その裏、ロッカーの劇的な逆転サヨナラ3ランが飛び出して、藤浪は満面の笑顔でホームで出迎え、子供みたいにぴょんぴょんと飛びはねた。
今季ようやく9勝目となったチームの勝利と、自らのメジャー初白星を心から喜んだ。
米メディアも藤浪の初勝利を伝えた、
MLB公式サイトは、アスレチックスの逆転サヨナラ勝ちを伝える記事の中で、「苦闘を続けるアスレチックスにとって、これが2023年の9勝目だった。右腕の藤浪がメジャーリーグでの初勝利をつかんだことを含めて、とても多くの貢献が見られ、(逆転サヨナラ本塁打に加えて)さらなる満足感が充満する感触の良い勝利となった」と、藤浪について触れた。
前出の地元紙サンフランシスコ・クロニクル紙も、劇的な勝利を伝える記事の中で、「この(逆転サヨナラ)本塁打は、ロッカーのメジャー初のサヨナラ打だった。このことで10回に満塁にしながらも、最後の2つのアウトを記録した日本からの右腕、藤浪の勝利を確定させた」と報じた。
同紙は、「4度の先発(失敗)からブルペンへと配置転換された藤浪は、防御率12.52でこの試合を迎えた。2日前のニューヨーク(のヤンキース戦)で2回3分の1を投げていたため、コッツェー監督は、この日に藤浪を起用することを避けたいと話していたが、7番手として彼を投入した」と、藤浪のメジャー初勝利の裏舞台を伝え、さらに試合後のロッカーの様子をこう紹介した。
「藤浪のチームメートは、(彼のメジャー初勝利に)それだけの価値があると認め、彼を試合後にロッカールームで洗濯物入れのカートに乗せてシャワールームへと押し込み、(祝福の)ビールを浴びせかけた。彼らはロッカーにも同じことをした」
なんと藤浪はユニークなメジャー流のビールかけを味わっていたのだ。
阪神時代に優勝経験のない藤浪にとってビールかけは、もちろん初体験。ここまで11試合、制球難に苦しんで結果を残せず、「メジャーでは中継ぎでも通用しない」「3A降格は時間の問題」「最悪の補強」などと、米メディアから散々叩かれてきた藤浪にとって、その祝福のビールは、どんな味がしたのだろうか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/217b85bd4b44d69dcbf3e6918d8739ae6228ba68?page=1