2023.04.29

著者:
中野由喜

『水戸黄門』で入浴シーン計204回はギネスに申請予定

 TBS系時代劇『水戸黄門』で25年間女性忍者を演じ、子どもから高齢者まで世代を超えて人気を得た俳優の由美かおる。1966年にデビューし、芸能生活は57年になるが、昨年11月には都内でジャズコンサートを行い、今後の活動が多岐にわたることを感じさせた。
由美に『水戸黄門』時代の思い出とともに今後の活動を聞いた。すると「世界レベル」というワードも。まずは『水戸黄門』における由美の代表的な入浴シーンから。当時の心境や舞台裏の様子を明かしてくれた。(取材・文=中野由喜)




「最初のお風呂のシーンは、お風呂で黄門さまの命を狙い、風車の弥七さんに止められる展開でした。思い出深いのは当時の東映撮影所のセットのお風呂。地面の土を掘ってブルーシートを敷いてからスタッフの皆さんが岩風呂をつくってくださいました。ただ、撮影中にどんどんお湯が減っていったんです。私は姿勢が徐々に低く、横になっていく状況でした(笑)」
 入浴シーンはどんな心境だったのか。
「もちろん恥じらいはありました。水着はつけているもののスタッフは全員男性でしたから。入る際に足をお湯につけるたび、何となく視線を感じました(笑)」
 撮影では長時間、お湯につかることもあったはず。
「はい。湯あたりしました(笑)。日ごろ自分の家でも長湯はしないんです。すぐに体がポカポカと温かくなるタイプですので時々のぼせました」
 お銀役15年、お娟役10年とレギュラー出演だけで25年。それ以外にゲスト的な出演もあった。入浴シーンはトータルで何回あったのだろう。
「実は正確に調べていただいたらトータル204回あったそうです。1つのシリーズ作品でこんなにお風呂に入った人はいないと思います。ギネス級かもしれません(笑)。ただ、長くやったとか多くやったという意識はないんです。毎回、新しいお風呂を用意していただき、いつも新しい気持ち、チャレンジする気持ちで撮影に臨んでいたからだと思います。今になって『そんなに入っていたんだ』という感じです」
 関係者によると204回についてはギネスブックに申請する予定で準備中という。ここで、あらためて『水戸黄門』は由美にとってはどんな作品だったのか聞いた。
「弱者を助け、悪を成敗する中に家族愛などいろんな愛と優しさが含まれ、小さな子も高齢の方も安心して見ていただける温かい作品。私はデビュー当時から人との出会いの大切さを感じていましたが、出会った皆さんに守られて仕事をたくさんさせていただき、そして『水戸黄門』という温かな作品と出会えました。
撮影現場も心温まる時間でした。暑いときも寒いときも朝早くから夜遅くまで、大変なことも楽しいと感じる職人のようなすてきなスタッフさんたちにも出会えましたし、人間的な生き方を教えていただいたと思います」





10代のデビュー当時と変わらぬスタイルの秘けつ「健康は自分でつくるもの」
     ===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://encount.press/archives/445928/