3/26(日) 6:00配信 スポーツ報知
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ca0f4fe9b1364be0d1a0104674bd928fd3f99a6

◆オープン戦 巨人5―2楽天(25日・東京ドーム)

 巨人・坂本勇人内野手(34)が、楽天とのオープン戦で23打席ぶりの安打を放った。6回から代打で出場し、7回の第2打席で左前安打。開幕まで1週間を切り、試合前まで打率6分5厘と苦しんでいた男に笑顔が生まれた。

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 騒ぐほどのことじゃない。真ん中やや外寄りの変化球。坂本にすれば当たり前のバッティングだよ。本人もうれしくはないだろうよ。

 オープン戦とはいえ、ヒットが出ていなかった。心なしか元気がなく、落ち込んでいるように見えた。守りでの、疲れているような体が重そうな動きが気になってはいた。でも、本当に元気をなくしているのなら「お前はそのまま終わってしまうぞ。元気を出して、前向きにやらにゃあ」。そう言ってやろうかと思っていた。

 坂本という選手はチームを引っ張らなきゃいけない選手だ。キャプテンは岡本和に譲ったけど、岡本和はまだ若い。本当に引っ張るのは坂本だ。巨人軍はまだ「坂本のチーム」なんだよ。立ち居振る舞い。存在感。坂本のいない巨人は考えられない。いなくなると、優勝争いさえ危うくなると思う。

 門脇は確かにスピードがあっていい選手だ。しかし、今年このルーキーを坂本の代わりに使うのか? プロ野球はそんな甘い世界ではないぞ。相手も研究してくる。今、他球団は門脇を丸裸にしているはずだ。そんな包囲網を坂本は長い間くぐり抜けてきたんだ。五体満足なら、3割前後は間違いなく打つ。坂本は今年もショートのポジションで仁王立ちし続けるだろうよ。(スポーツ報知評論家・堀内恒夫)