スポーツ報知2023年2月19日 13時34分
https://hochi.news/articles/20230219-OHT1T51092.html

◆報知新聞社主催 第55回記念青梅マラソン(19日、東京・青梅市 日本陸連公認コース)

 10キロの部が行われ、卓球の関東学生女子1部リーグ戦春秋10度の優勝を誇る東京富士大(旧富士短期大)卓球部の女子部員全員が完走した。熊谷桜(3年)が、47分08秒で女子40歳未満の部でチームトップの25位でゴールした。

 2006年の第40回大会から、脚力強化などを目的に青梅マラソンへの参加をし続けてきた。「諸般の事情」で24年3月をもっての活動停止と西村卓二監督の退任が決まっており、4月からの23年度が名門卓球部のラストシーズンとなる。23年度は部員6人での戦いとなるが、熊谷は「監督から『シーズンは青梅マラソンで始まり、青梅で終わる』と言われていた。楽しみながら走ろうと思って走りました」と笑顔で振り返った。「『共に戦い、共に頂点へ』が今季のチームのテーマ。選手だけじゃなく、監督やOGも1つになって戦っていきたいです。皆、良い走りをしてくれて、良いスタートが切れたと思います」とうなずいた。

 74歳の西村監督も10キロの部に出場したが、残念ながら途中棄権となった。「年を感じましたね。選手たちはよく頑張ってくれました」と苦笑いでたたえた。レース後、選手から「猪突猛進」とイノシシのイラストが書かれたお手製の旗を贈られた。「例年はゴールテープを用意してきたんですけど、何か記念に残る物を、と考えて部員全員で考えて作りました」と泉田朱音(3年)は説明した。

 04年アテネ五輪では女子日本代表を率いた指揮官は「『猪突猛進』は選手たちが掲げた今年のスローガンです。脇目をふらずに、全員で真っ直ぐに突き進もうという意味合いのようです。ありがたいですね」と感慨深げ。2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さんが、ゴール数百メートル手前でランナーたちを待ち受けてハイタッチを交わし続けた。泉田は「Qちゃんにハイタッチをして頂きました。疲れを忘れるくらいうれしかったです」と異競技の金メダリストとの触れ合いに、大きな刺激を受けた様子だった。

報知新聞社