豊橋市は、吉本興業との関係を深化させる。お笑いが持つ情報発信力を活用し、まちの魅力を広く伝える狙いで
2023年度の当初予算案に関連事業を盛り込んだ。

 4月をめどに同社所属のお笑い芸人1人が、市内で暮らしながら活動する「住みます芸人」に就任する。
広報番組に出演し、市政について発信。市のことに詳しくなったら、自身のSNS(交流サイト)でも情報を発信する。
市広報広聴課の藤江大光課長は「お笑いの力で豊橋を盛り上げたい」と話す。

 同社が開局した無料放送チャンネル「BSよしもと」に4月から、初めて市職員1人を派遣する。
同局は地方自治体のPR番組を制作している。市人事課の菅沼和也課長補佐は「市の魅力を戦略的に広報する
手法を学んできてほしい」と期待する。

 吉本芸人を市内で開かれる環境啓発イベントに招き、環境に配慮した取り組みについて市民に周知を図る。
その様子を収録しBSよしもとの番組などで放送する。

 昨年11月には豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)で開かれた「530(ごみゼロ)のまち環境フェスタ」に
吉本所属のお笑いコンビ「トータルテンボス」などが参加。SDGs(持続可能な開発目標)をテーマにした同局の
撮影も市内で行われた。

 市ゼロカーボンシティ推進課の大村信人主幹は、市の環境行政が全国に放送されたことで「今までより多くの人に
知らせることができた」と手ごたえを感じている。

 市は昨年4月、吉本興業のグループ会社「よしもとエリアアクション」(東京)と、地域活性化をめざす包括連携協定を締結。
子育て・教育▽産業▽環境▽移住・定住▽広域連携▽情報発信▽地方創生―の7項目を中心に連携する内容で
23年度にも予定される連携事業は同協定に基づいて行われ

東日新聞 2023/02/19
https://www.tonichi.net/news/index.php?id=99999