スタジオジブリのアニメーション映画『となりのトトロ』(1988年)を舞台化し、昨年10月〜今年1月までイギリス・ロンドンで上演されていた舞台『My Neighbour Totoro』が、イギリスの舞台作品・産業を讃える「第23回WhatsOnStage Awards」で5冠に輝く快挙を成し遂げた。

 現地時間12日に行われた授賞式で、ベストセットデザイン、ベストサウンドデザイン、ベストミュージカルディレクター・スーパービジョン、ベストライティングデザイン、ベストディレクションの5つの部門で受賞。同舞台は、9部門にノミネートされていた。

 同映画の音楽を手がけた作曲家の久石譲氏が「この作品に本当の意味で普遍性があるなら――僕はあると思っていますが――まったく違うカルチャーで育った人たちが違う言語でやっても、きっと世界中の人に伝わるはず」と発案し、エグゼクティブ・プロデューサーを務め、イギリスの名門演劇カンパニー、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)と日本テレビが共同製作した。

 昨年5月にチケットが発売開始されると、初日だけで約3万枚が売れ、ベネディクト・カンバーバッチ主演『ハムレット』(2015年)の数字を抜いて、バービカン劇場の初日販売記録を更新。その後もチケットが取りにくい状態が続き、開演初日の翌日(10月9日)付けの現地日刊紙「THE TIMES」では、「My Neighbour Totoro: why this RSC show is the hottest ticket in town」という見出しで、“ウェストエンドで最もチケットが売れている公演”と報じられた。連日チケット完売の盛況ぶりの中、先月21日に千秋楽を迎えていた。

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