2023/2/8 14:22

 人気の区営球場の利用登録をするため、架空の野球チームでメンバーの本人確認書類を虚偽申請し、野球場の利用登録証をだまし取ったとして、警視庁王子署は8日、偽造有印公文書行使と詐欺容疑で、新日本スポーツ連盟北区事務局長の明石太基容疑者(52)=東京都北区赤羽=を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。同署は明石容疑者が少なくとも10年以上前から架空の20チーム以上でメンバーの本人確認証を虚偽申請し、野球場の不正利用を繰り返していたとみて調べている。

 捜査関係者によると、明石容疑者は昨年1月31日、北区の野球場を利用するため、架空の野球チームを登録しようと、実在しないメンバー3人の偽造保険証の写しを北区に提出し、野球場の施設利用登録証を詐取した疑いがもたれている。

 北区の野球場を利用するためには、メンバーが10人以上必要で、うち7人は北区の在住か在学、在勤でなければならない。野球場は3つあり、いずれも人気が高く、利用については抽選で決められるという。

 明石容疑者は社会人野球チームを運営していたが、メンバーは区外在住などで北区の利用登録の要件を満たしていなかった。明石容疑者は昨年1月に架空の4チームを登録しようとしたが、健康保険証の写しに不審点を感じた北区職員が2チーム分を受理せず、残り2チームのみ受理し、王子署に相談した。

 ホームページによると、新日本スポーツ連盟は「反核平和マラソンや憲法9条を守る運動など、スポーツを通した平和活動に参加している」という。日本共産党は、同連盟について「スポーツの国民の権利を図るため協力している団体」としている。

https://www.sankei.com/article/20230208-RCACYWRH4JP23JZEIVCHFFBCYM/