スポーツ報知2022年12月21日 16時34分
https://hochi.news/articles/20221221-OHT1T51115.html

第99回箱根駅伝(来年1月2、3日)で21年連続81回目の出場となる東洋大が21日、オンラインで会見を行った。

今季当初、チーム目標として全日本大学駅伝(11月)と箱根駅伝の優勝を掲げていたが、全日本は8位。箱根に向けて酒井俊幸監督は「流れに乗って上位入賞を目標にします。3位にこだわります」と冷静に話した。目標を下方修正した以上、目標達成へ全力を尽くす。

今回は東洋大にとって試練の大会となる。2区で前々回4位、前回5位と活躍した松山和希(3年)が16人の登録メンバーから外れた。松山は夏合宿で充実した練習を積んだが、8月下旬に自転車で移動中に負傷。12月から本格的な練習に復帰したが、その後、体調不良もあり、酒井監督は松山の将来を見据えてエース欠場を決断した。「万が一、途中棄権などしてしまった場合、松山の将来によくありませんから」と説明した上で「チームとしては大きな戦力ダウンですが、チームは松山に頼らずに戦う覚悟はできています。一人ひとりが確実につなぐ駅伝で戦います。総力戦で臨みます」と表情を引き締めて話した。松山不在の2区については「2人の候補がいます」と明かした。

前回まで17年連続でシード権を獲得。継続中としては最長だ。「平成から令和の駅伝王者」の駒大でさえ直近14年間で2度、シード権を落としている。群雄割拠の大学駅伝界において偉業と言える。抜群の安定感を誇る。「16人の登録メンバーのうち4年生が6人、3年生が5人と上級生が多く入りました」と酒井監督。上級生を中心に持ち味のしぶといレースが期待される。

8月の北海道マラソンで日本人トップの2位となり、24年パリ五輪マラソン代表選考会の出場権を獲得した柏優吾(4年)、1年時に出雲5区と全日本4区で区間賞を獲得した石田洸介(2年)ら逸材はそろう。チームスローガン「その1秒をけずりだせ」を体現する走りで試練の箱根路に向かう。