28日にEUROJAPAN CUP 2022が行われ、ASローマと横浜F・マリノスが対戦した。

セリエA三度の優勝を誇り、昨季にはUEFAヨーロッパ・カンファレンスリーグを制覇するなど、イタリアの名門として知られるローマ。カタール・ワールドカップによる中断期間中に来日し、25日には名古屋グランパスとスコアレスドローに終わった。そして28日、国立競技場で今年のJ1リーグ王者・横浜FMと激突している。

モウリーニョ監督は、イバニェスやマティッチ、エイブラハムやエル・シャーラウィなど主力選手を先発起用。キックオフ直後からハイプレスを仕掛ける。しかし横浜FMも鋭い攻撃を狙い、2分には飛び出した水沼宏太がチャンスを迎え、直後にもヤン・マテウスの強烈なミドルシュートでローマゴールを襲う。すると9分、横浜FMが先制に成功。左サイドからのクロスに飛び込んだエドゥアルドがヘッドで流し込んだ。

序盤に失点を喫したローマは、11分に右サイドを崩してエイブラハムにチャンスが訪れるも、オフサイドの判定。ボールは持つがなかなか決定機を作れない。23分には厚みのある攻撃でピンチを迎える。モウリーニョ監督も近くの副審にジェスチャーで何かを伝え、ピッチ内でも両チーム選手が小競り合いで警告を受けるなど、内容に満足していない様子をうかがわせる。31分には、タヒロヴィッチが足を痛めてボヴェと交代となった。42分には速攻から最後はボックス内でエイブラハムに渡ったが、シュートは力なくGKがキャッチ。決定機もなかなか作れない。

すると前半終了間際、横浜FMが追加点。左サイドで相手のビルドアップを引っ掛けると、西村拓真のミドルシュートがポストに当たって跳ね返り、GKの背中に当たってネットを揺らしている。2点をリードして前半を折り返した。

劣勢のローマは、後半頭からショモルドフとヴォルパート、さらにザニオーロを投入。4-3-3に変更する。一方の横浜FMも、アンデルソン・ロペス、藤田譲瑠チマ、そしてFC東京への移籍が決まった仲川輝人が登場した。

後半立ち上がりからローマは積極的に仕掛け、47分には大きな展開からザニオーロが際どいシュート。さらに51分、ザニオーロが自陣からドリブルで相手を振り切って持ち上がり、最後はショモルドフに決定機が訪れたが、GK高丘陽平のファインセーブに阻まれている。モウリーニョ監督は怒りのジェスチャーを見せた。60分にも敵陣でボールを奪って速攻を仕掛けたが、懸命な守備でザニオーロはシュートまで持ち込めない。その直後にはショモルドフの突破からザニオーロに決定機が訪れたが、ここもGK高丘陽平がファインセーブで止めた。

すると69分、ローマが1点を返す。DFラインの背後を取ったザニオーロが、ボックス内でDFをかわしてシュートを流し込んだ。後半投入で強烈な存在感を放つイタリア代表MFのゴールで、1点差まで迫る。

しかし、横浜FMはその直後にネットを揺らす。72分、ゴール前での連携から松原健がダイレクトでミドルシュートを流し込んだ。再び2点差に広げる。

突き放されたローマは、その後もザニオーロを中心にチャンスを作る。77分にはザニオーロらが立て続けにチャンスを迎えたが、GK高丘陽平を中心とした懸命の守備を前に追加点が遠い。それでも84分、ビルドアップを奪いきったイバニェスがそのままネットを揺らす。終盤で再び1点差に詰め寄った。

その後も勢いに乗るローマは猛攻を仕掛ける。88分にエル・シャーラウィがボックス内で倒れたが、笛は鳴らず。これにはベンチに座っていたモウリーニョ監督を含めローマスタッフも審判へ抗議するが、PKとはならなかった。

それでも後半アディショナルタイム、ローマが同点に追いつく。右サイドからのクロスを最後はショモルドフが押し込んだ。試合はこのまま3-3で終了。2分けで日本でのツアーを終えている。

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