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2022年9月27日 00:59

安倍晋三元首相銃撃事件の山上徹也容疑者をモデルにしたフィクション映画「REVOLUTION+1」が26日、東京・新宿のトークライブハウス「ロフトプラスワン」で初上映。合わせて足立正生監督(83)が、社会学者の宮台真司氏らとトークイベントを行った。

チケットは完売し、会場は150人強の観客でで超満員。映画を企画した脚本家・井上淳一氏によれば「コロナ後こんなにロフトに入ったのは初めて」という。ノッケから「足立さんも僕も国賊ですから」と自虐的な井上氏は、登壇者紹介の際「ホントはここで『あんたのバラード』かなんかを入場テーマにしたいんですけど…」とひと言。前日にツイッターで同作の上映を批判したミュージシャン・世良公則の代表曲を引き合いに出し、毒を吐いた。

足立監督もステージに上がるや「明日の国葬粉砕!」と叫び「日本の社会も、日本の政治も、もう底が抜けて、中身ってのはもうなくなってる」などと言いたい放題。50分の製作途中映像での上映になった理由も「国葬にブチ当てるのが一つのテーマ」と明言した。

同作は今後、全国各地のライブハウスやミニシアターで1日限りの上映を予定していて、年末から来年公開予定の完成版は1時間半以内の尺になるという。これを客席から聞き、作品にダメ出ししたのは、「Wの悲劇」(1984年)などで知られる荒井晴彦監督。師匠である足立監督にこう言い放った。

「今日見たのは、再現ドラマ以上のもんじゃありません。映画としては全然面白くない。新聞やテレビでやってる情報をなぞっただけです。あと30分(の追加映像)で映画にしてください。勉強にならない」

宮台氏も「確かにね、『ウィークエンダー』的な再現映像の面があるかもしれない」と、再現フィルムが名物だった70年代の人気ワイドショー「テレビ三面記事 ウィークエンダー」(日本テレビ系)に例えた。ただ「山上容疑者がどういう境遇に置かれていたのかっていうことをね、1つのパッケージ化された作品として、一部デフォルメされていようがね、残すってことがすごい重要」と指摘。「こんなに歴史的に重要な偉業はないと思いますよ」と作品の素晴らしさを力説した。

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