「明治安田生命J1、名古屋1-1川崎」(14日、豊田スタジアム)

 川崎が“因縁”の一戦で痛すぎるドローに終わった。後半16分。マルシーニョのシュートのこぼれ球をMF橘田健人が右足で流し込みJ1初ゴールで先制したが、この1点を守り切ることはできず同29分に同点を許した。

 元々は7月16日に開催される予定の試合だった。名古屋側が複数の新型コロナウイルス陽性者が出たことで管轄保健所から活動停止の指導を受けたと誤った認識をリーグに報告したことで延期された。この誤った報告をした名古屋への処分は罰金200万円とけん責のみだった。

 川崎はトップチーム関係者に陽性者が続出して迎えた7月30日の浦和戦では登録メンバーの上限18人に達しない16人で開催。控え5人はGK3人とフィールドプレーヤー2人という不利な状況だったが、登録選手13人という必要なリーグの規定を満たしたため開催され、試合に敗れており、受け入れがたい決定でもあった。

 試合後にはアウェーゴール裏の川崎サポーターにより「正々堂々と戦ったチームを誇りに思う」「200万で日程を変更できる?公平性とは??」と横断幕が掲げられた。DF谷口彰悟は「納得できないと選手も思っている。ただ、それと今日のゲームは別。ゲームに集中することだけをみんな考えながらやっていた。Jリーグに対して言いたいことはたくさんあるけど、そこはぐっとこらえてゲームに集中するというところはみんなで取り組んできたつもりだった」と振り返った。

 優勝争いで落とせない試合が続く終盤の過密日程に再編された。敵地で苦戦を強いられ、勝ち点1がやっとだった。「勝ちたいゲームだった。勝てるチャンスはあったのが正直なところ」と谷口。首位の横浜Mとの差は残り6試合で5に広がり、3連覇へ厳しい状況となった。

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