7/26(火) 20:00配信

ここ数年、全世界で注目を集める日本のシティ・ポップ。

今回、音楽プロデューサーであり、大阪音楽大学ミュージックビジネス専攻教授、経産省監修「デジタルコンテンツ白書」編集委員を務める脇田敬さんが、シティ・ポップの世界でのトレンド化と、それに続く日本発音楽のグローバル化のアプローチについての考察を寄稿してくれました。

豊富なライブやマネジメント現場の経験とデジタル時代の音楽ビジネス知識を活かしたマネジメント、プロデュース、プロモーションを行い、また音楽ビジネス知識を広める発信や著述活動を行う脇田さんが見据える”シティ・ポップ”の世界のトレンド化と新たなジャンル”アジアン・ポップ”とは?前後編にわたってお送りします。
ーーーーーーー

前回、”シティ・ポップ”がどのように、世界の音楽シーンでトレンド化したのかについて、考えてみました。今回は”シティ・ポップ”以外の音楽ジャンルや、更に今後発展していくだろう世界のトレンドの中での日本に注目してみようと思います。

■日本の音楽を世界へ、新たなジャンル・カテゴリー”アジアン・ポップ”
2022年4月アメリカ、カリフォルニア州にて、コロナ禍によって3年ぶりの開催となった世界で最も影響力を持つ音楽フェス『コーチェラフェスティバル2022』のメインステージに日本から宇多田ヒカルが出演し大きな話題となりました。このステージは、アメリカのレーベル/メディア88rising(エイティ―エイトライジング)のスペシャルショーケースとして行われました。88risingはアジア系のアーティストを全米ヒップホップ/R&Bチャートにランクインさせ注目を集めた人気レーベル。
中国系ラップグループのHIGHER BROTHERSやインドネシア系ラッパーのRich Brian、日系R&BシンガーのJojiなどが有名。コーチェラでは、宇多田ヒカルや伝説のK-POPグループ2NE1のサププライズ再結成など、世界中のSNSトレンドをジャックしました。今やメインストリームのジャンルであるブラックミュージックやラテンミュージックに続き、次の音楽トレンドとして”アジアン・ポップ”の存在を全世界に宣言したステージとなったのではないでしょうか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d1fbff47978245ca616d07010631b540ec88649b