7/3(日) 19:50配信

コンビだと強かったジム&ボール
一年戦争後にも組み合わせが多く見られたジム&ボール。画像は「HGUC 1/144 ジム改 スタンダードカラー&ボール改修型」(BANDAI&SPIRITS)

 一年戦争の初期は、モビルスーツを主力兵器に据えたジオン軍に対して劣勢に立たされていた地球連邦軍。しかし、最終的には立場を逆転し、地球連邦軍は一年戦争に勝利しました。そんな地球連邦軍を勝利に導いたのは、RX-78-2ガンダムをベースにした量産型モビルスーツ、RGM-79ジムと同時運用された戦闘用ポッドRB-79ボールの存在があったからとも言われています。劇中ではあまり強さを見せつけることができなかったジムとボールの組み合わせですが、本当に弱かったのでしょうか? ミリタリー的な発想も交えて検証していきましょう。

【画像】ジムだけど強い! 珠玉のバリエーション機(6枚)

「量産型のガンダム」として、その後の作品にも大きな影響を与えたモビルスーツ ジム。画像は「MG1/100 RGM-79ジム Ver.2.0(機動戦士ガンダム)」(BANDAI SPIRITS)

●ザクIIよりは強かった? ジムの性能

 一年戦争において、モビルスーツの量産化でジオン公国軍に遅れをとっていた地球連邦軍が、試作型モビルスーツ RX-78 ガンダムをもとに開発し、主力兵器として量産化したのが、RGM-79 ジムです。

 高精度かつハイスペックなパーツを使い、生産性を度外視していたガンダムに比べてしまうと、ジムは性能面では大きく劣ってしまいます。しかし、決して開発時期を考えてみても、ジムは決して弱いモビルスーツでは無かったはずです。

 地球連邦軍のモビルスーツ開発は、ジオン軍の主力機であるMS-06ザクIIを基準に行われています。ジムを新たな主力モビルスーツにすることを考えるならば、基本性能に関しては最低でもザクIIを越えることが求められます。プロトタイプであるガンダムの性能がザクIIを大きく凌駕できていたわけですから、いくら生産性や整備性を重視してスペックを下げるにしても、ザクII以上のジェネレーター出力を持ち、装備を変化させる機体の拡張性は視野に入れていたはずです。

 事実、ジムはガンダムほど高出力ではありませんが、ビーム兵器の運用が可能なジェネレーターを持ち、大幅な改造をせずとも、一部のパーツを変更することで多くのバリエーション機に発展させるだけの拡張性の高さも持っていました。

 つまり、ジムはザクIIを越える基本性能や発展性を持っており、さらにザクIIと並んで主力機として活躍することになるリック・ドムにも劣らない機体であったことは間違い無いでしょう。

●戦力の不足を補うために登場したボール

 地球からジオン公国軍の主力部隊を撤退させることに成功した、反攻作戦「オデッサ作戦」に続いて、地球連邦軍は宇宙での本格的な攻勢に出ます。それが、再編した宇宙艦隊と量産された主力モビルスーツ・ジムを主戦力に据えることで、ジオン公国の要衝のひとつである宇宙要塞ソロモンを攻略する「チェンバロ作戦」です。この作戦にジムと一緒に運用することを前提に支援用として配備されたのが、宇宙用の作業ポッドを戦闘用に改良したモビルポッドRB-79ボールでした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cdf3f77bf114d18f594b7e5af12a849b5f42a1ec?page=1

https://magmix.jp/wp-content/uploads/2022/06/220620-GM-01.jpeg