6/3(金) 5:15配信
東スポWeb

天敵に一矢報いた原監督(東スポWeb)

〝天敵〟攻略のキーマンは誰なのか――。巨人は2日のソフトバンク戦(東京ドーム)に3―0で勝利し、チームの連敗を3で止めた。本拠地3連敗は阻止したものの、1勝2敗でカードは負け越しとなった。そんななかポストシーズンを見据え、鷹への苦手意識払拭へ向けた「選別」もしっかりと行われていた。

 巨人が最後に一矢報いた。エース菅野が開幕戦以来の小林との「スガコバ」バッテリーで鷹打線を8回5安打無失点に封じると、打線は丸の10号、11号、ウォーカーの3戦連発となる11号と3本のソロで援護した。最後は守護神・大勢が3人でピシャリと締め19セーブ目。菅野はリーグ単独トップの6勝となった。

 煮え湯を飲まされ続けた相手からの白星に原辰徳監督(63)は「非常に良かったと思いますね。今シーズン、一番良かったんじゃないでしょうか」とエースをたたえると、10年連続2桁本塁打の丸に「やっぱり、日頃の努力というかね。ルーティーンというのは見事ですよね」と賛辞を送った。

 何とか本拠地3連敗は免れたもののカードは負け越し。3戦で全7得点がソロホームランと打線もつながらなかった。この様子に「2019、20年に日本シリーズで戦った選手はソフトバンク相手だと、どうしても萎縮してしまう」と球団関係者は嘆いた。

 日本シリーズで2年連続4連敗を喫したが、厳しい内角攻めで抑え込まれたのが4番・岡本和だった。主砲は今カードも3戦10打数2安打0打点と快音は聞かれなかった。

 その一方で、前出の球団関係者は「初対戦で〝鷹アレルギー〟がない選手は比較的、普段どおりに戦えていた。首脳陣が今回、意識して新戦力を多くぶつけたのは、通用するかどうかを見極める狙いがあったはず」と分析した。

 実際、先発3人は菅野以外は初対戦組だった。第1戦は今年のオープン戦(3月9日、ペイペイ)で4回途中4失点だったメルセデスのローテをずらし、新助っ人アンドリースを起用。デビュー戦となった右腕は6回無失点と試合をつくった。また第2戦も5回途中6失点と打ち込まれはしたものの新人・赤星をぶつけた。

 野手では新助っ人のウォーカーが来日初の3戦連発弾で12打数4安打3本塁打3打点、打率3割3分3厘と大暴れ。今季一軍デビューの4年目・増田陸も中田、中島を抑え3戦連続で一塁スタメンに起用されると、2戦目に2号ソロを放つなど打率4割をマークした。

 巨人はソフトバンクには21年5月30日(東京ドーム)に勝利するまで、ポストシーズンを含めて公式戦10連敗。今年3月のオープン戦でも2連敗となっていた。躍動した選手たちが鷹攻略のカギとなる可能性は十分にある。

 チーム悲願の10年ぶりの日本一へ、現在パ首位のソフトバンクは避けては通れない相手。今回の布石をポストシーズンで生かすためにも、巨人がまずはリーグでの首位返り咲きを目指す。

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