miletが一人ぼっちの人生を歌う理由「いろんな種類の孤独がある」
5/24(火) 18:00 Rolling Stone Japan(※抜粋)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a6520818d803dffc49a62fe6468c006a0af1e353?page=2
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◆「一人ぼっちの人生」を歌う理由

―miletさんの楽曲コメントに「幸せになりたいだけなのに、なんでこんなに孤独な気持ちになるんだろう」とありましたが、これまでのインタビューでも孤独について度々語っていますよね。なんでそんなに孤独な気持ちになるんですか?

milet:どれだけ上手くいっても今までいた場所を恋しく思うし、過去の自分に戻りたいと思う瞬間もあるし、失敗したら「あんなことやらなきゃよかった」と後悔したり。ないものねだりというか……満たされることってないんでしょうね(笑)。

―どう考えてもハッピーなのに不安を覚えてしまう、みたいな。

milet:そうそう、ふと一人になった瞬間とか。ライブでみんなと楽しんだあと、ホテルに戻ると「孤独だな」と思ったりして。でも、それは愛を知ったから、楽しい時間を過ごしたから感じるもので、嫌なものではないですよね。いろんな種類の孤独があるなって。

―「Walkin’ In My Lane」にも、本当の孤独を知らないと思いつかなさそうな描写がありますね。“押し潰す恋しさを枕の裏に 眠れず”とか。

milet:そこは片想いしてるとき、アオハルな感じで「もー!」って枕に顔を埋める感じというか(笑)。もしくは付き合ってからも、うまく言葉で伝えられなくて……そういうときの虚しさとか恋しさを夜の枕で押し潰したり。キュンとなる恋愛模様も描かれるドラマなので、私も自分の人生をいろいろ振り返ってみました。

―“一人ぼっち同士 逆らってこうぜ”というくだりは、実にmiletさん的なパンチラインだと思いました。

milet:ははは(笑)。私の曲はどれも「人間って一人ぼっちだな」という気持ちが入っていますけど、特にこの曲では大きくて。誰か愛する人ができたとして、その人と歩む人生とは別に、私には私の人生、相手には相手の人生というふうに、それぞれのレーンがあると思うんです。

―それで「Walkin’ In My Lane」というタイトルなんですね。

milet:そうなんです。だからこそ、私の人生は私らしく生きたいし、一人ぼっちの人間がくっついて二人になることを意識すれば、もっと相手のことを支えようと考えられる気がして。

―わかりあえないからこそ理解しようとする、みたいな。

milet:ずっと近くにいるからこそ、相手が一人の人間とは思えなくなるときってありますよね。例えば母親のことも「お母さん」と認識していて、「一人の女性」として意識することはそんなになかったりする。でも、「この人にはこの人の人生があるんだな」って考える時間も大切だと思うんですよね。

―この曲は弾けたビートも印象的です。

milet:明るいけどエモい曲にしようというイメージが念頭にあって、サウンドも構成もすごくシンプルですよね。ただ、トラック数はミニマムなんだけど、2番のAメロでサンプルの表情をアレンジしたり、いろいろバリエーションも作れたと思います。

―2曲目の「Love When I Cry」についてはどうでしょう?

milet:これはデビュー前に作った曲で……。

―これまでの作品でもデビュー前の曲を収録してきましたよね。まだストックがあるとは。

milet:そうなんです。(プロデューサーの)TomoLow君と出会った頃、たしか3つ目か4つ目に作ったはず。「Walkin’ In My Lane」と3曲目の「My Dreams Are Made of Hell」でギャップがあるので、バランスを保つために「チルい曲がほしいな」と探していたときに存在を思い出しました。アレンジと歌詞を今回のために作り直して、そこからもっとよくなりましたね。

―「My Dreams Are Made of Hell」はファンお待ちかねの曲じゃないですか。こういうダークな曲調は久々ですよね。


●milet「Walkin' In My Lane」MUSIC VIDEO (フジテレビ系木曜劇場「やんごとなき一族」主題歌 先行配信中)
https://www.youtube.com/watch?v=heqtvGnFDyA