加茂ジャパンでのキングカズは、本当に手に負えないわがままキングだった。

カズが取材応対を打ち切れば練習がはじまり、飽きれば終了。
気に入らないフライデー記者が来たからと、30分で早々と切り上げたことも。

試合でも「とにかく俺によこせ!」と足元に要求するものの、
勝負できず簡単にとられる。
かといってパスサッカーで動き回る運動量はなく、
中田のパスにあわせる気すらない。
前線でのチェイスもぬるく、
チームオーダーを無視しCKもFKも右でも左でも全てカズ。


またコーチ時代の岡田を糞ガキのようにいじめてきた。

日頃「オカちゃんよぉ~」とタメ口を叩くのは序の口、
食事で「オカちゃ~ん 醤油、とってきてよぉ~」とパシリにしたり、
洗髪中の岡田にシャンプーかけたり、湯船に突き落とし頭沈めたり、
「オカちゃんキィ~ック!」と延髄斬りを入れたり。

周りはそれを見てゲラゲラ笑いながら、イビられ役の岡田を嘲笑していた。
誰も岡田をリスペクトせずバカにしてたのは、全てカズのいじめのせいだった。


それが青天の霹靂で岡田が棚ボタ監督に。
ワールドカップ初出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」イラン戦で、
中田はゲームメイクで大活躍、岡田ジャパンは完全に中田のチームになった。
途中交代を告げられたカズが「俺? 俺?」と指さしながら引きあげる姿に
深夜の全国民が「お前だよ、お・ま・え! とっとと引っ込め!」と、
この期に及んでキング気どりなカズに激怒した。

さらにカズに不運なことに中田は城とホモ達で、
岡田との面談でカズとの「絶交」を躊躇なく主張。
カズから受けた数々のいじめを決して許さない岡田。
前日の練習試合でハットトリックを決め調子を戻したカズを見て、
「もはやラストチャンス」とカズとの「絶交」を決意。
チンピラ舎弟だった北澤を粛清の道連れに。

しかも会見で岡田は、
「市川はチームに帯同、カズと北澤はショックが大きいので帰す」最高の仕打ちまで用意した。
帯同すら許されなかったカズは、あの世でも岡田を呪い続ける、と
気が狂わんばかりに怒りを露わにした・・・・・